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投資戦略 シチュエーショナル・アウェアネスの事件は「アク抜け」になる?

2026年8月1日 18:30

投資戦略をアップデートします。

■相場観
9月までは相場は何とか持ちこたえると思います。
 
いまは夏休みで市場参加者は少ないです。材料にも乏しいです。しかし「閑散に売りなし」という格言の通り、指数はジワジワ高くなると予想します。
 
■メモリー株、データセンター株の急落
先週話題になったのは若手投資家レオポルド・アッシェンブレンナーの率いるシチュエーショナル・アウェアネスというヘッジファンドが追証が払えず安値でポジションを処分した事件です。
 
サンディスク(SNDK)、ブルーム・エナジー(BE)、ネビウス(NBIS)、コアウィーブ(CRWV)などに投資していたのですが、最近のメモリー株、データセンター株の乱高下で足元をすくわれ、追証が払えなくなりました。7月29日にシチュエーショナル・アウェアネスに出資していたジェーン・ストリート、ミレニウムなどに対し「ポジションを引き取ってくれるか?」という打診をシチュエーショナル・アウェアネスの方から行いました。
 
これを聞きつけたシタデルのケン・グリフィンはみずからレオポルド・アッシェンブレンナーに連絡し、29日の引け値より−10%というディスカウント価格でそれらのポジションを買い取りました。(彼は金曜日に+20%以上の利食いで売り抜けているはずです)
 
シチュエーショナル・アウェアネスの危機は突然ウオール街に知れ渡ったのですが、その関係で29日は午後遅くに同社のプライム・ブローカーを務めているゴールドマン・サックス(GS)、JPモルガン(JPM)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)の株価も突然急落する場面がありました。
 
30日の朝になり、シタデルがシチュエーショナル・アウェアネスの玉を引き受けたことがウォール街に知れ渡ると、安堵から、テーマ株が猛反発したというわけです。
 
■アルケゴス、FTXの時はどうだったか?
今回の事件は2021年3月26日から29日にかけて起きたヘッジファンド、アルケゴスの破綻にかなり状況が似ています。(なおシチュエーショナル・アウェアネスは運用を継続中です)
 
あのときはヴァイアコムCBS、ディスカバリーなどの銘柄をアルゲゴスのビル・ファンが買い上がっており、公募増資のニュースをキッカケに損が広がり、それがアルケゴスが保有していたバイドゥ(BIDU)、テンセント・ミュージック(TME)、ビップショップ(VIPS)、GSX(GOTU)などの急落を招きました。アルケゴスのレバレッジ取引の相手側になっていたクレディ・スイス、野村證券などは大きな損をこうむりました。
 
重要なのはアルケゴスが破綻した後も上記の銘柄は「アク抜け」とはならず、ビップショップの場合高値から−85%、テンセント・ミュージックの場合は−91%、バイドゥの場合、2022年の安値まで−77%という感じでずっと後まで売りが続いた点です。
 
もう一つの例は暗号資産になりますが、2022年12月に破綻したFTXの例を挙げることができると思います。(なお今回問題を起こしたレオポルド・アッシェンブレンナーはFTXでも働いていました。)
 
ビットコイン価格はFTXの問題が最初に伝えられた時から破綻までに−24%、イーサリアムは−32%、FTXがとりわけ関与していたソラナは−68%、FTTは−90%でした。
 
これらの例から考えて、先週のシチュエーショナル・アウェアネスのニュースが悪材料の出尽くしとなるかどうかは判然としません。
 
ひとつ言えることはプライム・ブローカーは与信の基準を厳格化することは必至です。
 
つまりレバレッジ取引は個人投資家、機関投資家の両方に対し、今後、切り詰められることが予想されるわけです。
 
以前のような「借金による買いパワー」が消えたわけですから、メモリー株がすぐに過去の高値を奪還するというシナリオは期待薄です。
 
■参考銘柄
ビザ(V)
UBS
フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)
JPモルガン(JPM)
ポーランドETF(EPOL)
 
■予想
2026年末のS&P500のターゲットは7,250を予想します。
 
2026年末のドル円は160円を予想します。
 
2026年末の10年債利回りは4.50%を予想します。
 
2026年末のフェデラルファンズ・レートは3.75%を予想します。
 
2026年末の失業率は4.3%を予想します。
 
2026年末の消費者物価指数は3.80%を予想します。
 
2026年末のGDPは+1.50%を予想します。