イランのレジーム・チェンジに向けてイスラエルとアメリカが要人をターゲットに
2026年3月1日 07:14
イランのレジーム・チェンジに向けてイスラエルとアメリカはイランの要人を狙った空爆を行いました。
最高指導者アリ・ハメネイ師に関しては、イスラエル政府は「死亡した」と宣言しています。トランプ大統領は「証拠を見てみないとなんとも言えない」としています。
比較的穏健派と思われていたマスード・ペゼシキアン大統領に対しても空爆が行われたことから考えて、イスラエルはイランの政権の残骸の一部を使って新政権を擁立する考えはなく、完全なレジーム・チェンジを考えていることが伺われます。
上記の2名に関しては未だ死亡の確認が取れていません。
もしその2名が死亡したとなると、次に重要な人物は国家安全保障評議会のアリ・ラリジャニ書記、イラン議会のモハマド・バガー・カリバフ議長、ゴーラム・ホセイン・モセニ・イジェイ司法長官らの名前が挙がってきます。これらの人物は高齢のハメネイ師が死去した後、最高指導者の座につくことがかねてから憶測されてきた人たちであり、どの人がリーダーになっても違和感は無いそうです。
加えてイスラム革命防衛隊のモセン・アラキ、アリレザ・アラフィも有力です。
イランの憲法では最高指導者が死んだ場合、88名のメンバーからなる専門家会議が正式な後継者を指名することになっています。しかしそれが決められるまでの暫定措置として3名の評議会により日々の業務を執り行うとしています。今回の攻撃前の時点で、その3名はマスード・ペゼシキアン大統領、モセニ・イジェイ司法長官、アリ・ラリジャニ書記という顔ぶれでした。このうちの何名かは今日の攻撃で死んでいる可能性があります。
いずれにせよポイントはイランの政治は有力者が割拠する分散型で複雑な構造となっており、一本の線で上意下達というようなスタイルではないので、今回のイスラエル、アメリカからの攻撃という場面ではレジリエンスを発揮しやすいです。
次に誕生する政権は、いままで以上に対イスラエル、対アメリカ強硬派で固められるというシナリオも十分考えられます。
もしレジーム・チェンジが起き、現体制が崩壊した場合、それは近隣のアフガニスタンやイラクにも影響を及ぼすことが考えられます。つまり株式市場的にはレジーム・チェンジの方が「面倒なシナリオ」になるというわけです。