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ナチュボンを世界の文脈で見ると

2026年4月1日 16:00

日本のファンドマネージャーは「ナチュボン」と言われ、うらやましがられます。これを世界の文脈で見れば、どうでしょう?

まず給与体系を総括すれば日本ではIBD>バイサイド>セルサイドの順であり、たしかにバイサイド(=ナチュボンはここに属します)は証券マンよりはお給料が高いですが、そもそも日本全体の給与水準が低いです。これに対しアメリカでは平均値はまあ普通ですが、上位1%が異常に高い報酬をGETします。
 
日系証券の若手アナリストの年収はだいたい900万円、中堅層は1,400万円、シニア層では2,000万円くらいです。外資系証券の日本支店における若手アナリストは1,500万円、ヴァイスプレジデントは3,500万円、マネージング・ディレクターは数千万円から1億円くらいだと思います。
 
日本の大手バイサイドの若手ファンドマネージャーは1,200万円程度(ここがナチュボンの最も多いゾーン)、シニア・ファンドマネージャーは1,800万円程度、部長クラスで2,500万円くらいです。
 
一方、アメリカの投資銀行では若手アナリストは3,000万円、ヴァイスプレジデントは6,000万円から9,000万円、マネージング・ディレクターは1.5億円くらいの報酬になります。ただし、あくまでも個人の案件への貢献度、売上高の成績に連動しており、年功ではありません。解雇リスクは高いですし、激務です。
 
アメリカの投信投資顧問会社の若手ファンドマネージャーは4,500万円程度、シニア・ファンドマネージャーは1億円程度の報酬です。なおプライベート・エクイティー、ヘッジファンド、クレジットなどのファンドマネージャーの場合、若手でも7,500万円、スターの場合、3億円か、それ以上というケースもあります。
 
日本では運用資金の獲得は会社の看板、会社の信用で取るものであり、個人の名声ではありません。
 
一方米国ではアルファ、すなわち本人の腕前に起因するパフォーマンを出した人がそれに応じて直接リターンをGETします。それはキャリー、パフォーマンス・フィー、エクイティなどを通じての報酬となります。つまりスポーツ選手やスタートアップ経営者と同じような報酬体系になっているわけです。
 
なお米国のバイサイドは組織の看板ではなく、自分のアイデアで、自分の名前で、損したときには無報酬に転落するリスクを負い、使えないと思われればすぐ退場させられる前提で働いています。