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とうもろこし、小麦、大豆

2026年3月23日 16:32

イラン戦争で穀物価格の上昇が予想されます。

肥料ならびに肥料の原料となる窒素は一部湾岸諸国で生産されています。
 
いまホルムズ海峡が通行できなくなっているので、アラビア湾内に所在する肥料工場からの出荷が出来ない状態です。
 
肥料の原料となる窒素は空気から生産される関係で世界のどこにでも存在しています。
 
しかし窒素を肥料であるアンモニアにするためにはハーバー・ボッシュ法とよばれるプロセスで水素と混ぜる必要があり、そこでは天然ガスが利用されます。したがって肥料の価格は天然ガス価格の影響を受けやすいです。肥料工場がアラビア湾にある理由はそこに天然ガスがあるからです。
 
なお、上に述べたように窒素は世界のどこにでもある関係で、肥料価格が上昇し、肥料を生産することが有利になれば、いずれ世界の化学会社がアンモニアを生産しはじめます。だからこれは短期的な品薄と考えるべきです。
 
問題は、3月は農家が今年の策付けをどうする?ということを決める大事な時期であり、この時期に肥料価格の見通しに不安が出れば農家はリスク回避に走るということです。
 
とうもろこしはとりわけ沢山の肥料を必要とします。トウモロコシ生産農家の営業費用の35%が肥料代です。
 
平年での米国中西部のとうもろこし生産コストはブッシェル当たり4.35ドルですが、肥料価格が跳ね上がるとブレークイーブン価格は5.7から6.1ドルに跳ね上がるリスクもあります。

(出典:トレーディングエコノミクス)

主な原産地であるアメリカやブラジルの農家は今年とうもろこしの作付けをあきらめ、大豆を植えると予想されます。大豆は窒素を必要としません。

(出典:トレーディングエコノミクス)

大豆がたくさん作付けされた場合、それが順調に育てば「豊作貧乏」ということで大豆価格は下落するリスクがあります。
 
とうもろこしは品薄から価格が上昇する可能性があります。
 
一方、インドやバングラデシュのようなアジアの農家は肥料価格が高騰すれば作付面積を縮小する決断をします。じゅうぶんに肥料が行き渡らない場合、すくなくとも一部の土地だけでは必要な肥料を確保し、その分だけはしっかり収穫しようという心が働くからです。
 
小麦も窒素に依存します。小麦の平時のブレークイーブンは米国中西部の場合4.8ドルですが、肥料価格が倍になったら小麦のブレークイーブンは6.45ドルに上昇します。

(出典:トレーディングエコノミクス)

結論的にはとうもろこしと小麦が魅力です。