Skip to content

コモディティの54年サイクル 既にコモディティ価格上昇サイクルの終盤に入ったのかも?

2026年4月14日 05:30

ウォール街ではコモディティの54年サイクルという法則が知られています。

具体的にそれは1817年、1871年、1925年、1979年のピークを指します。これでいけば次のピークは2033年です。
 
いま2026年なのであと7年後ですね。
 
ところでもうひとつ「笑えない」偶然(?)があります。それは上記のコモディティ価格のピークのピッタリ7年前に大きな戦争があったということです。
 
1814年 ナポレオン戦争
1864年 アメリカの南北戦争
1918年 第一次世界大戦のピーク、ロシア革命(ロマノフ朝終焉)、スペイン風邪
1972年 (なし)
2026年 現在進行中のイラン戦争
 
ナポレオン戦争のときは世界的に農業経済でしたので、影響が出たコモディティは穀物(小麦、ライ麦、オーツ=馬のエサ)、麻(帆船で使用された)、木材などでした。小麦、オーツなどは2倍の価格になりました。
 
南北戦争はアメリカが工業化される初期の段階で、石炭、鉄、鉄道などの需要を刺激しました。綿価格は4倍になりました。
 
第一次世界大戦では鉄鋼、石油、石炭がたくさん消費されました。石油価格は3倍になりました。銅価格は2倍になりました。小麦価格も2倍になりました。
 
つまり戦争とインフレは、たぶん何らかの因果関係があるのです。
 
もうひとつの見方として政府の財政が緩くなり(=財政赤字)+通過供給(M2)が増えたタイミングでインフレが手に負えなくなるという考え方もあります。
 
一例としてナポレオン戦争のとき英国の政府債務はGDP比175%→250%に膨張しました。
 
南北戦争では北軍がグリーンバック(ドル紙幣)を発行し戦費32億ドルを調達しました。ドル紙幣は、一種のIOU=借用証書だったという風に理解できます。ただし金との兌換は出来なかったので、金よりも弱い通貨を北軍が「これをお金として受け取れ!」と政府命令を出したという風に考えればよいです。
 
いま米国政府債務はGDPの124%ですし2020年以降M2は約40%増加しました。これは第二次世界大戦以降では最大です。

加えて「金融イノベーション」のたぐいもインフレの原因をもたらすことが指摘されています。
 
たとえばナポレオン戦争の際はロスチャイルドがベアラー・ボンド(無記名債)を発明しました。これは所有者登録が不要であり、国境を超えて売買可能で、まるで現金のように流通する関係で、戦時の資金調達にもってこいでした。このためロスチャイルドは最初のグローバル資本市場を作った人だと考えられています。
 
第一次大戦の時、アメリカでは**リバティー・ボンド(大衆向け戦債)**が販売されました。

1971年にはいわゆるニクソン・ショックで金本位制が終わり、米国が金準備に裏付けされない紙幣の発行を行うことが可能になりました。
 
現在のイノベーションとして考えられるのは中央銀行デジタル通貨、ステーブルコイン、プライベート・クレジットなどだと思います。
 
とりわけプレイベート・クレジットは自己資本規制でがんじがらめになっている銀行を尻目にPEファンドがゆるいドキュメンテーションでどんどん融資できる危ない商品であり、AIデータセンターもこれでファイナンスされています。