アンソロピックのIPOを救うためにオープンAIが犠牲にされる?
2026年6月26日 11:54
オープンAIが主幹事証券から「IPOを来年にずらせては?」という厳しいアドバイスを受けているそうです。
先のスペースX(SPCX)のIPOが上手くいったので、(これでレイバーデー明けにアンソロピックとオープンAIを同時にIPOできる!)という期待がウォール街に一時広がりました。
しかしその後状況が変わっています。
まずスペースXですが225ドルの高値から現在は153ドルまで急落しています。
次にアルファベット(GOOG)の公募増資ですが、355ドル付近で値決めされた後、公募価格割れとなり、後味の悪さを残しました。
セレブラス(CBRS)は185ドルで値決めされ、一時380ドルまで買い進まれたものの、いまは168ドルに下がっています。
これらのディールに付き合った機関投資家は幹事証券に不満を持っています。
その中でSKハイニックスがADR(米国預託証券)による大型公募増資を季節外れの7月上旬に無理矢理強行すると発表しました。バイサイドは「ちょっと待ってくれ!」というムードです。
メモリー各社はAIデータセンターからの需要で、ぐいぐい値上げでき、ウハウハです。
しかしAIデータセンターを建設し、運営する側からすればメモリー価格急騰は「そろばんが狂う」一因に他なりません。
6月25日の立ち会いでは直接AIデータセンターに関係ないアップル(AAPL)までもが「メモリー価格急騰による需要破壊が起きている!」という懸念から−5%を超える急落を演じました。
オープンAIはこのところ売上高モメンタムの衰えが目立つし、コスト・コントロールがうまくいっていないです。メモリー・コストの急騰で、IPOに向けた数字の整え作業がいっそう困難になりました。
そこで幹事証券は「アンソロピックとオープンAIの両方を同時にマーケティングするのが無理なら、体力の弱いオープンAIの方を切ろう!」という政治判断に至ったわけです。
いまのAIブームは株を出す、債券を出すなどの外部資金調達を前提としています。それができなくなれば建設計画は修正を余儀なくされます。したがってマーケットの地合いを維持するためには、アンソロピックやオープンAIのIPOが完遂できることが前提条件になります。