中東の戦争がマーケットに与えている影響の整理
2026年3月2日 20:36
中東で進行中の戦争がマーケットに与えている影響を3月2日NY寄り前の時点で整理します。
まず米国株は土曜日、イスラエルとアメリカによるイランへの攻撃のニュースが出る前から、ぐらぐらした展開になっていました。とりわけ金融セクターの動きが悪かったです。
それに追い打ちをかけるカタチで週末に中東で戦争が勃発しました。
原油価格はブレント+8%、WTI+8%と買われています。しかしすぐにアメリカが戦争をSTOPしないといけないほど原油は跳ねていません。
米ドル、オーストラリアドル、カナダドルなど産油国・資源国の通貨を投資家は選好しています。
ドル高で新興国株式は売りプレッシャーを受けます。ただしブラジル、アルゼンチンなどの産油国、加えて銅を生産する国はコモディティ高の恩恵をこうむります。
ゴールド、シルバーにも買い物がはいっています。チャート的にもこれらは上昇トレンドを堅持しています。
米国株の気配は−1%程度です。こちらもトランプ大統領が市場に配慮し、手加減しなくてはいけなくなるほどの下げではありません。
イランのミサイル、ドローンの在庫は50%くらい破壊されたと伝えられていますが、まだ沢山残っておりこれを空爆しなければイランからの反撃は収まりません。
今後、少なくとも数日はアメリカによる攻撃が続くと思われます。
米国の長期金利は「安全港の買い」が入ると思いきや、予想外に上昇(=債券は売られている)、これがAI関連株、ハイテク株などのロング・デュレーションの投資対象を圧迫しています。
トランプ大統領は日曜日に「イランは対話を求めている」とコメントしたものの、後にイラン側はこれを否定しています。
いまタンカーは航行を自粛しており、ホルムズ海峡を通過するタンカーはほとんどありません。損保会社がタンカー保険をキャンセルしたのがその一因と見られます。
世界最大の石油輸出港、サウジのラスタヌーラでは、原油の積み出しはまだ行われている模様です。しかしそれに隣接する製油所ではイランからのドローン攻撃を受けたので生産を一時的にストップしています。この施設は1日当たり50万バレルの処理能力があります。
クウェートのアハマディ製油所もドローン攻撃を受けましたが被害は無いようです。こちらは1日当たり45万バレルの処理能力があります。
クウェートに駐屯しているアメリカのF15が出撃した際、ブビヤン島の付近で友軍の誤射により墜落しました。
ドバイ、ドーハの国際空港は閉鎖されています。それが空の旅に影響を及ぼしています。旅行関係の株式にはネガティブです。
ドバイに対してこれまでに150発のミサイル、500機のドローンが放たれたことは、これまでドバイを巻き添えにしない方針だったイランの戦略転換だと捉えられています。
LVMHなどのラグジュアリー株は売りプレッシャーを受けています。
以上のような展開はプライベート・クレジット市場に悪いニュースです。