投資戦略
2026年3月7日 05:47
投資戦略をアップデートします。
■陸戦ならガッカリ
これまでの爆撃でイランの核プログラムと核ミサイル発射台の多くは打撃を受け、数年間の時間稼ぎが出来たはずです。
それにもかかわらずトランプ大統領は3月6日(金)、「イランが無条件降伏を申し込んでくる以外、攻撃をやめない!」と語りました。
「今回のイランへの空爆は数日間のみであり、竜頭蛇尾になるだろう」という私の見立ては間違っていました。
それどころかアメリカでは陸戦の開始に関するボンヤリとした噂が流れています。アメリカ軍がイランに入るのではなく、まずクルド兵に武器を与え、イラクからイラン国内に物資や兵器を運び込むルートを確立するというプランです。
イランの反政府勢力の中で一番組織化されており、戦闘力が高いと思われているグループが国家の建設の夢を持つクルド人なので、彼らを利用するというわけです。
これは効果的なやり方には違いないのですが、クルド兵が力を持つと国内にクルド人が多く住んでいるトルコ、シリア、イラクの各政府は不安を持つと思われます。クルド人とトルコはとりわけ仲が悪いので、クルド兵に武器を供与することはNATOのメンバー国であるトルコの怒りを買うリスクがあります。
いずれにせよ「陸戦へ移行する!」というニュースが出たら、投資家はがっかりすると思われます。
アメリカとイスラエルによるイラン空爆以降、株式市場は売りプレッシャーを受けています。
しかしこれまでの調整幅は小さいです。センチメント的にも依然楽観論が多いです。
米国株が出直るのは未だ先だと思います。
戦争で原油が急騰したのでインフレ懸念が強まっています。

(出典:トレーディングエコノミクス)
これを受けて10年債利回りは戦争前の3.95%から4.12%に上昇しました。

(出典:トレーディングエコノミクス)
これら要因を考慮し、2026年末の10年債利回りの予想は3.20%に引き上げます。(旧予想は3.00%)
インフレ・プレッシャーが出たことはFRBが利下げしにくくなることを意味します。従って2026年末のフェデラルファンズ・レート予想は3.00%とします(旧予想2.5%)
「有事のドル買い」でドル指数は上昇しています。

(出典:トレーディングエコノミクス)
アメリカは産油国です。これと対照的に日本はエネルギーを100%輸入に頼っています。つまり原油高が経済に与える影響は日米で全然違うのです。
この条件を加味し為替の予想を修正します。2026年末は151円を予想します(旧予想141円)
米国の景気には陰りが見えています。そのことは金曜日に発表された雇用統計にも示されています。

景況感が悪化しているため2026年のS&P500のコンセンサス一株当たり利益314.58は達成できないだろうと考えています。私は310前後を予想します。

先に説明したように10年債利回りが上昇したので、株式の妥当バリュエーションは下がりました。
現在のフォーワードPERの21倍は無リスク金利の動きに照らして高すぎです。
そこで過去10年のフォーワードPERの平均である19倍をあてはめるとターゲット株価は5,890になります。(旧予想5,500)
■予想
2026年末のS&P500のターゲットは5,890を予想します。(旧予想5,500)
2026年末のドル円は151円を予想します。(旧予想141円)
2026年末の10年債利回りは3.20%を予想します。(旧予想3.00%)
2026年末のフェデラルファンズ・レートは3.00%を予想します。(旧予想2.50%)
2026年末の失業率は4.7%を予想します。
2026年末の消費者物価指数は2.2%を予想します。
2026年末のGDPは+0.0%を予想します。