実物経済の規模を正しく把握する
2026年3月30日 15:30
実物経済の規模を正しく把握するにあたり、購買力平価には一定の利用価値があります。
購買力平価は、国内で買えるモノやサービスの量を基準にします。具体的には散髪する、外食する、家賃を払うなどの経済行為がそれに含まれます。新興国では同じ1ドルで先進国より遥かに多くの財やサービスを買うことが出来ます。それを補正したのが購買力平価を使った経済規模評価ということになります。
購買力平価を使った評価が有効な場面とは、具体的には軍事力、ミドルクラスの勃興の把握、貧困の削減などのテーマから各国の実力を測るときです。

ドルベースだと、どうしても為替レートの乱高下で、とりわけ通貨危機などの場面で、新興国の評価が歪んでしまいます。

ただ、購買力平価は万能ではありません。たとえば外貨建債務の返済力とかを分析する場合、為替レートは避けて通れない関係で、名目ドルベースの比較でないと意味がないです。
株式リターンは、ドルや円などの「外貨ベース」で収穫されるわけだから、購買力平価では役に立ちません。
また「購買力平価でいまこの国は何パーセントなので、将来の株式市場もそれと同じ比率まで伸びる」というのも、間違った考え方です。
購買力平価だけでポートフォリオを組むと大体失敗するのはそのような理由によります。