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がっかりさせられるスペースXのS-1

2026年5月21日 07:08

スペースXがS-1を提出しました。ちょっとガッカリさせられる内容でした。

まず直近の四半期売上高ですが、前年同期比+14%成長の47億ドルでした。これは前評判より少し小さい金額だと思います。また成長率も低いです。ちなみに他社を含めた宇宙ビジネス全体の成長率は+13%前後なので他社と比較してもスペースXはそれほど速く成長してません。
 
スペースXは最近XAIを買収し、GrokやX(旧ツイッター)をビジネス・ポートフォリオの中に追加しました。ただこれらの企業は業界のリーダーではなく、どちらかといえば下位のサービスです。
 
それにもかかわらず潜在市場規模を28.5兆ドルという途方もない大きな数字を使っており、これはビジネス機会を実際より大きく見せるウインドウ・ドレッシングだと思います。ちなみに下のチャート(=売出目論見書から取りました)に見られるように28.5兆ドルの潜在市場規模のうち26.5兆ドルは宇宙に関係があまりないAIです。

(出典:スペースX S-1)

もしこの潜在市場規模が本当なら、この26.5兆ドルの過半数を獲得するのはアンソロピックやオープンAIのはずです。

また上のチャートで純粋に宇宙事業の潜在市場規模は3,700億ドルと試算されています。私は5,050億ドルくらいと試算していたので、その小ささに釈然としないものを感じました。(へえ、リーダー企業であるスペースXですら、宇宙ビジネスの規模をその程度にしか見てないんだ!)ということ。
 
言い直せばイーロン・マスクはこのIPOに先立ちスペースXにXAIを買収させたことでAIデータセンター建設に必要な将来の設備投資をスペースXという発行体を借りて行う魂胆が見え見えであり、(純粋に宇宙の投資機会に投資したい!)とワクワクしていた一般投資家には迷惑な資本構成となってしまっているのです。