クレジット・サイクルが暗転
2026年2月28日 05:55
クレジット・サイクルが暗転しています。
クレジット・サイクルとは貸し出しの拡大→縮小の循環を指します。景気サイクルに似たような概念ですが、その中でも特に信用(クレジット)の供給量に焦点を絞ったものだと考えれば良いでしょう。
クレジット・サイクルの拡張期では低金利を背景に銀行が積極的に貸付を行い新評リスク・プレミアム(スプレッド)が縮小します。この局面では普通、不動産価格は上昇し、レバレッジも拡大します。
クレジット・サイクルが過熱期に入るといい加減な審査でどんどん貸付が行われ、リスキーなプロジェクトにも先を争うようなカタチで融資がつきます。
ところがデフォルトが発生しはじめると貸し手は急に貸し渋り始めます。これがクレジット・サイクルの収縮期です。(いまここ)
往々にしてそれは景気後退の前兆です。
クレジット・サイクルの最終局面はデレバレッジ期と呼ばれ債務削減、企業の倒産整理、不良債権処理などに追われます。
2月26日、英国の住宅ローン会社、MFSが破綻しました。同社は同じ不動産を二重・三重に担保にしてお金を借りていたことが発覚しました。バークレイズ(BCS)、ジェフリーズ(JEF)、アポロ(APO)などがMFSにお金を貸していたと言われています。
二重担保の問題は去年破綻したファースト・ブランズのケースと同じです。
別件でKKRが運用しているプレイベート・クレジット・ファンドで支払い遅延ローンが急増しているということが報告されました。その数日前に同じくプライベート・クレジット市場で事業を展開している**ブルー・アウル(OWL)**が一部のファンドで換金請求に応じないという措置に踏み切り、投資家のパニックを招きました。
このような不穏な動きを見てレンディング・クラブ(LC)、アップスタート(UPST)、アファーム(AFRM)、アメリカン・エクスプレス(AXP)などの消費者向け金融サービス企業、ウエルズファーゴ(WFC)、ゴールドマン・サックス(GS)のようなメガバンクにも売りが広がっています。
クレジット・サイクルが暗転すれば、AIデータセンターの建設も上に登場する金融機関からの融資に頼っている面があるので、計画通りにデータセンターが建つかどうかわからなくなります。