ペトロブラス
2026年1月24日 15:22
ペトロブラス(PBR)は1953年に設立されたブラジルの石油会社です。
探索、生産、精製、販売すべてを行う垂直統合された企業です。
同社の設備投資は探索・生産に傾斜(約8割)しています。その理由は深海油田の経済的特徴によるところが大きいです。
同社はプレソルトと呼ばれる深海(水深2000メートル)で、さらに塩層にある油田から生産しています。
ひとつの油井から3万バレル/日生産でき、APIグラビティの観点から「軽い」原油が生産されます。ブレークイーブンは$30以下です。
同社は世界最大級のオフショア船舶エコシステムを構築しており、それは海上都市のレベルに達しています。なぜなら、そもそも水深だけで2000メートル、そこからさらに数千メートルもの塩層を掘り進まないといけないので延長4~5千メートルの生産パイプを維持する必要があるし、周りに陸地が無く、構築物も作ることができないので、すべてを海上に浮かんだ状態で完結させないといけないからです。
その中核を成すのがFPSO(浮体式生産貯蔵設備)です。一隻で20万バレル/日処理できます。
ブラジルはかつて原油の輸入国でした。しかし2000年代にプレソルト層の深海油田を発見してからはどんどん生産高を伸ばし、いまでは非OPECでは最大級かつグローパルでトップ10に入る産油国(300万バレル/日)になっています。
同社は先行投資がピークに近かった2015年頃には総債務が1,280億ドル、資本に対する負債比率が2倍を超えましたが、いまでは返済が進み準夫妻は590億ドル、負債比率は0.89倍に下がっています。
現在、生産の少なくとも3割は輸出向けで、そのうち中国は53%を占めています。
ペトロブラスの成功でブラジルは恒常的なドル不足国からドル獲得国へ変貌しました。外貨を自分で稼げる国になったわけです。
プレソルト層は今後30年くらい安定的に生産できます。言い換えれば生産性が高いだけでなく減衰率(年間−5%)が低いのです。これはシェール(年間−30%)には無い特徴です。

(出典:マーケットサージ)