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投資戦略

2025年11月13日 16:51

投資戦略をアップデートします。

■米国株はオーバーウエイトされ過ぎ
長期に渡る米国の繁栄で世界の投資資金は米国を極端にオーバーウエイトしています。
 
これはMSCIのオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)で米国が64.45%を占めていることからも明らかです。いま世界のGDPに占める米国の割合は26%(ドルベース)に過ぎないことを考えれば、経済の実力に比べ、米国株の評価は高すぎると言えます。
 
■米国株は割高
米国株は過去12ヶ月の一株当たり利益(EPS)に基づき28倍で取引されています。ドットコム・バブルのピーク(29倍)を除けば、リーマンショックの時、ブラックマンデーの時、1929年の「暗黒の木曜日」の時よりも、いまの方が割高になっています。
 
■マグニフィセント・セブンに集中しすぎ
現在の米国株のオーバー・バリュエーションの大部分は大手ハイテク株が原因です。事実、マグニフィセント・セブンと呼ばれる大手ハイテク株がS&P500指数の35%を占めています。従ってこのグループになにかあると米国の株価指数に与えるネガティブ・インパクトは甚大になることが予想されるわけです。
 
■株式市場でもっとも危ない言葉
私はそのシナリオが現実のものになる確率は高いと考えています。AIの信奉者たちは「今回だけは違う!」と主張していますが、過去にそういう言葉が聞かれた時、ことごとくバブルは崩壊してきました。
 
■いまできる応急処置
いま、手っ取り早く大手ハイテク株へのエクスポージャーを落とすやり方は、VTIなどに代表される全米型ファンドへの投資を止め、VXUSにシフトすることです。VXUSは米国を除外し世界の株式のすべてに投資するETFです。
 
■次のメガトレンド
もしVXUSでは物足りないと皆さんが感じるのなら、過去14年に渡って物色の圏外に放置されてきた新興国やフロンティア・マーケットの株式が良いと思います。
 
私が本命と考えているのはバングラデシュ、パキスタン、インドなどのインド亜大陸の国々です。これらの国々の人口を足し上げると18億人を超えます。これは中国の14億人を凌駕する、世界で最も人口の多い地域です。
 
■バングラデシュ
バングラデシュではいよいよ来年の2月15日頃に総選挙が実施されます。それを前に同国の政治は安定感を醸し出しています。インフレ率は食品価格の下落で8.17%まで下がってきました。政策金利は10%が堅持されています。注目される外貨準備は前年同期比+27.1%の275億ドル、言い換えれば輸入の5ヶ月分でじゅうぶんな余裕があります。

海外からの仕送りは前年同期比+7.0%の26億ドルです。投資家は総選挙という大きなイベントの前に様子見を決め込んでいます。だから今は少し動きにくいと思います。
 
■ラテン・アメリカ
一方、世界の機関投資家はラテン・アメリカ諸国に注目しています。その一因はアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が押し進めている経済改革にあります。
 
ひょっとすると11月16日の選挙をキッカケにお隣のチリもアルゼンチン同様「小さな政府」に向けた経済改革を開始するかも知れません。
 
1990年代、メキシコはカルロス・サリナス大統領がテクノクラート(経済官僚)主導型の近代化を押し進めていました。具体的には国営企業の民営化、NAFTA締結などの材料が囃されました。一方、ブラジルではフェルナンド・コロール大統領が急進的新自由主義改革を押し進めていました。いまのアルゼンチンの状態は当時にちょっと似ています。
 
過去に新興国がブームになったことは2回あります。1回目は1990年代前半のラテン・アメリカ株式ブームです。もうひとつは2003年を起点とするBRICsブームです。どちらもキッカケとなったのは米国経済の疲弊でした。
 
いま新興国株式は先進国株式をアウトパフォームしはじめたばかりです。2011年以降、ずっとお休みしていた関係で新興国株はバリュエーションも安く、休養十分です。

新興国の通貨も反転の兆しを見せています。

■米国ではアフォーダビリティー危機
長年に渡るブームの後で現在の米国経済はだんだん疲れを見せてきています。これは低所得者層にとりわけ顕著です。いわゆるアフォーダビリティー危機というわけです。消費者信頼感指数の低迷にもそれは現れています。しかし消費そのものは未だ好調です。その理由は裕福層が米国の消費の50%を占めており、彼らは引き続きブイブイ消費しているからです。その影で、食品、飲料などの日常生活に密着した消費は極端に不振になっています。
 
世界の資本主義のメッカはニューヨークに他ならないわけですが、そのニューヨークの市長選挙では社会主義者のゾラン・マムダニが勝利しました。そういう奇異な光景が展開されている背景にはニューヨークと言えども大半の庶民は毎日のやりくりに苦労しているということがあります。
 
■相場観
米国の株式市場は調整が入ると予想します。そのシナリオでは世界同時株安も起こり得ると思います。いまはキャッシュポジションを高く保ち、何もやらないで下さい。
 
■銘柄
【金融】
BRAC BANK(バングラデシュ現地株)
 
■予想
2025年末のS&P500のターゲットは5500を予想します。(不変)
 
2025年末のドル円は128円を予想します。(不変)
 
2025年末の10年債利回りは3.9%を予想します。(不変)
 
2025年末のフェデラルファンズ・レートは3.50%を予想します。(不変)
 
2025年末の失業率は4.5%を予想します。(不変)
 
2025年末の消費者物価指数は2.7%を予想します。(不変)
 
2025年末のGDPは+0.5%を予想します。(不変)