コロンビアとシーベスト(CIB)
2025年11月8日 19:41
コロンビアは南米大陸の一番北の太平洋側にあります。メキシコ湾にも面しています。ベネズエラ、ブラジル、ペルー、エクアドル、パナマと国境を接しています。同国は南米で四番目に国土が大きいです。
アンデス山脈が同国の大きな部分を占めていて、地形は一般に険しいと言えます。アンデスの裾野は肥沃で、美しい渓谷や平野が広がっています。太平洋側は湿度が高いです。東部にはコーヒー園が広がっています。コロンビアは熱帯に位置しているのですが高地が多く、首都ボゴタは涼しいです。
コロンビアは人口4900万人で、そのうち58%はアメリカ・インディアンと白人の混血のメスチソです。白人は人口の20%を占めています。黒人と白人の混血であるムラートは14%を占めています。
コロンビアは階級社会の色彩が強く、下層階級に生まれると一生下層の暮らしになると言われています。この格差社会が犯罪やドラッグの問題に深く関わっています。
1819年にシモン・ボリバルが率いる革命軍がスペインを破り独立を果たしました。シモン・ボリバルは南米では英雄視されており、ボリバリズムと呼ばれるポピュリスト運動のインスピレーションとなっています。しかし1830年には早くもエクアドル、ベネズエラがコロンビアから分離独立しています。
コロンビアではフェデラリストとセントラリストという2つの勢力が早くから角逐し、それが同国の政治風土を殺伐としたものにしています。1948年にはホルヘ・エリエセル・ガイタンが暗殺され、それがコロンビア近代史に大きな影響を与えました。ガイタンは自由党の指導者で貧困層から支持されていました。彼の死により穏健派のリーダーが居なくなり党内調整ができなくなりました。それ以降、コロンビアは自由党系のゲリラと、保守党系の民兵との間でのラ・ビオレンシアと呼ばれる内戦状態に入りました。
その後、自由党と保守党が手を結び国民戦線(フレンテ・ナシオナル)が結成されました。しかし1960年代には左翼ゲリラ運動であるFARC(革命的武装勢力)などが登場し、暴力が続きました。
2016年にFARCが和平合意し、一旦、平和になったものの、最近は再び反政府勢力、ゲリラ、麻薬犯罪組織の暴力が増加傾向にあります。
コロンビアの2024年のGDP成長率は+1.7%でした。2025年は+2.5%で成長するだろうと見られています。インフレ率は+4.8%前後です。政策金利はインフレ抑え込みを重視した高めに設定されています。
トランプ関税導入以降世界の機関投資家は南米株式に注目しています。その結果、機関投資家の投資資金は南米に流入しはじめています。
コロンビアは新型コロナ後の経済再開に伴うインフレの抑え込みに概ね成功し、政策金利は利下げ基調に入っており、それは今後のGDP成長率が加速することを示唆しています。なお住宅コストの上昇、最低賃金上昇圧力があることから中央銀行は2025年内はもう利下げしないと見られています。来年には約1%の利下げが見込まれています。

(出典:シーベスト)
2025年のGDP成長率は+2.5%、2026年は+3.0%が見込まれています。エンターティメント、農業、小売業などがGDP成長を牽引すると見られています。
財政収支は2025年−7.1%が見込まれていますが、2026年には−6.5%に改善すると予想されています。経常収支は2025年は−2.4%が見込まれています。
**シーベスト(CIB)**はコロンビアの大手銀行です。コロンビア以外にもエルサルバドル、グアテマラ、パナマで事業展開しています。同行の2025年第3四半期の純利益は前年同期比+43%の2.1兆コロンビアン・ペソ、純金利マージンは6.6%、株主資本利益率は20.4%、90日支払遅延ローン比率は3.1%、エフィシェンシー・レシオは48.5%でした。
コロンビア・ペソの上昇がローン成長率を抑えたのでローン成長率は前年同期比+3.9%にとどまりました。
今後の利下げに対して純金利マージンを高く保持するため、機関投資家からの預金(=テナーが長いです)を減らし、逆に個人の預金者に対するオンライン定期預金(=レート改訂がよりフレキシブルです)を積極的にマーケティングしています。
ガイダンスですがローン成長は2025年の3.5%に対し2026年は7.0%を見込んでいます。純金利マージンは2025年の6.5%に対し2026年は6.3~6.5%を見込んでいます。