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投資戦略

2025年11月6日 21:10

投資戦略をアップデートします。

■銘柄集中リスク
今からちょうど3年前の2022年11月にチャットGPTが無料一般公開されAIブームが到来しました。それ以降、AI関連株(紺色)は米国市場を大幅にアウトパフォームしています。

(出典:フィナンシャル・タイムズ)

その結果、いわゆるマグニフィセント・セブンはS&P500指数の35%を占めるに至っており、この7銘柄に何か悪いことが起こると米国の指数全体に悪影響が出る恐れがあります。いまのところ「決算のとりこぼし」は起きていません。
 
しかし先日、映画『ビッグ・ショート』のモデルになったマイケル・バーリーがパランティア、エヌビディアなどのAI関連株をショートしていることを公表し、AIバブルがいよいよ弾けるのではないか? という懸念を市場関係者に与えました。
 
マイケル・バーリーは数学に強く、元医師で、膨大なデータを分析することで住宅バブルの崩壊を独自に予測しました。そしてクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を購入し大儲けしました。
 
映画では主人公たちが世間から同調圧力を受け、狂人扱いされる様子が描かれています。その間、金融機関や格付け機関はバブルの実態を隠し続けるわけです。なかなかネガティブ・ニュースに反応しない市場の動きの遅さに主人公たちは葛藤します。
 
現在のAIバブルの立ち位置は、その当時とほぼ同じと言えます。
 
■積立で、一気にリスクを減らすには?
さて、米国の株式市場に上場されている全銘柄は約3,500ですが、その平均PER(株価収益率)は28倍となっています。これは過去の大暴落が起きた水準です。PBR(株価純資産倍率)は4.6倍です。
 
一方、世界の株式市場から米国株を取り除き、残りの約8500銘柄を見ると、その平均PERは16.7倍となっています。PBRは1.9倍です。
 
つまりVTIのような米国の株価指数への投資を止め、VXUSのような米国を除く世界株式に投資するETFにシフトするだけで、ぐっとバリュエーションを下げることが出来るのです。
 
長期に渡って積立する際、一気にリスクを下げるひとつのやり方は全米型のファンドを止め、VXUSにすることです。
 
それに気がついた世界の投資家は既にVTI→VXUSへのシフトを進めています。その結果、年初来のパフォーマンスはVTIの+16%に対しVXUSは+28%となっています。
 
VXUSがこれほどハッキリとVTIをアウトパフォームするのはVXUSというETFが2011年に登場して以来始めてのことです。言い直せば、VXUS>VTIという優位は、まだ端緒についたばかりで、これから長年に渡りVXUSの方がアウトパフォームするということです。
 
■多くの新興国、フロンティア・マーケットは極めて割安
VXUSには台湾、日本などの先進国が含まれています。それらの国々は割安ではないです。しかし新興国やフロンティア・マーケットに目を向けると、極めて割安になっている国が散見されます。それらについてはおいおい紹介してゆきたいと考えていますが、今日はまず
チリ(ECH)を紹介したいと思います。
 
■チリ
チリは南米の一番下のほうにある国で、太平洋に面しています。アルゼンチンとお隣さんですが、チリのほうがずっと細長く、国土の大部分がアンデス山脈で、住むのに適した土地は狭いです。アンデス山脈には2000の火山があります。特に南端のパタゴニアは遠隔地で、場所によってはアルゼンチンからしかアプローチできない土地もあります。
 
チリは1810年にスペインから独立しました。国民の大半は白人で、ブラジルのような「人種のるつぼ」と好対照を成しています。チリ人はプライドが高く、とても真面目で羽目を外すことをしません。ちょっと日本人に似ているかも。1973年にピノチェトが軍事独裁政権を敷き、17年間に渡り反対派の弾圧を含めた圧政を行いました。ところが経済面ではピノチェトは特に「ノー・アイデア」だった関係で、ミルトン・フリードマンの弟子たちの、いわゆる「シカゴ・ボーイズ」が自由に
新自由主義経済政策を導入
することが出来たのです。その結果、経済面だけに限って言えば、とても南米らしくない、カチッとした「締まり屋」の経済が誕生したというわけです。
 
1989年に初の民主的な選挙が執り行われ、1992年から1997年にかけてはGDP成長率が年率+8%という高い成長を記録しました。チリは世界最大の銅の生産国であり、コデルコという政府系企業はがっちりと政府が管理しています。輸出の60%は銅です。銅は言うまでもなくEVに欠かせないので、中長期的な展望は明るいです。
 
■相場観
米国の株式市場は調整が入ると予想します。そのシナリオでは世界同時株安も起こり得ると思います。いまはキャッシュポジションを高く保ち、何もやらないで下さい。
 
■銘柄
【金融】
BRAC BANK(バングラデシュ現地株)
 
■予想
2025年末のS&P500のターゲットは5500を予想します。(不変)
 
2025年末のドル円は128円を予想します。(不変)
 
2025年末の10年債利回りは3.9%を予想します。(不変)
 
2025年末のフェデラルファンズ・レートは3.50%を予想します。(不変)
 
2025年末の失業率は4.5%を予想します。(不変)
 
2025年末の消費者物価指数は2.7%を予想します。(不変)
 
2025年末のGDPは+0.5%を予想します。(不変)