Skip to content

金利政策決定枠組みの見直し=5年前に戻す

2025年8月23日 14:59

8月22日のパウエル議長のスピーチでは金利政策決定枠組みの見直しに関する言及がありました。

結論から言えば連邦準備制度理事会(FRB)は金利政策の手綱さばきを「昔のやり方に戻す」ことで大失敗に終わった2020年以降のアプローチを放棄しました。その失敗したアプローチとは「じっくり様子を見てゆっくり腰を上げる」やり方です。
 
5年前、この方針が打ち出される前、米国や日本はしつこいデフレ・リスクに悩まされており(あまり早めにFRBが動くとせっかくデフレ脱却しようとする動きの芽を摘む)と考えられていました。新型コロナ後、経済再開局面でボトルネック・インフレが起きたとき、FRBの初動が遅れたのは、この新方針に従わざるを得なかったからです。結果として米国の消費者物価指数は瞬間風速で+9%にまで達し禍根を残しました。
 
昨日のパウエル議長のスピーチでは、大失敗に終わったこのやり方をお蔵入りにして、**「先回りして利上げ、ないしは利下げする」という伝統的手法を復活させました。**この手法の考え方の基底にあるのは(FRBの金利政策は、累積的に、じわじわと効いてくるので、時間がかかる)という認識です。
 
昨日のスピーチでパウエル議長は9月17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げする可能性をほのめかしましたが、これは同じスピーチの中で披露した新方針に則ったものだと理解できます。