半導体関税で米国に起きる工場建設ブームにワクワクする情弱はスタジオ・ヨギーを見よ!
2025年8月7日 15:04
8月6日、トランプ大統領は半導体関税を発表しました。その意図は米国に半導体工場を呼び戻すことにあります。だから「米国に半導体工場の建設を始めた企業は関税を免除する」というインセンティブが付与されているわけです。
この政策は成功するのでしょうか?
トランプ政権が発足した後、トランプに迎合するカタチで発表されたAI、半導体、関税交渉に絡む他国から米国への投資の発表は、いずれも「5000億ドル!」とか「1000億ドル!」というキリの良い数字かつ威勢のよい掛け声ばかりで、具体性に乏しいし、投資が実際に行われていることをモニターする体制はありません。さらに言えば法的な拘束力すらも無いケースがあります。
そもそも米国では資本は不足していません。不足しているのは「投資した場合、採算が取れる?」というソロバンです。
普通、ホットマネーがブームの勢いに乗っかって集中豪雨的な過剰投資をすれば、そのような投資の資本リターンは漸減します。これは経済学の「基本のキ」です。
もちろん、インターネットとかAIというような新しい技術が出始めのときは金融資本が新技術の普及より一足先に先を争ってビジネス機会に殺到し、熱狂(frenzy)と呼ばれる過熱状態を作ります。余りある資本を湯水の如く浪費できるからこそ、大きなスケールでリスキーな投資が可能になるわけです。
しかしそのようなリスキーな投資の大半はバブルが崩壊することで大損になります。これはドットコム・バブルが弾けた際、「ダークファイバー」が沢山ブタ積みになった事例を思い出せば良いと思います。グローバル・クロッシング、ワールドコムなどの企業が倒産した教訓は、いまではすっかり忘れられていますが。
ほんのちょっとブームが到来しただけで、それまでていねいに時間をかけて築き上げられてきたビジネスの採算性が台無しになる例はスタジオ・ヨギーの例を上げるまでもなく、我々の周りにたくさん転がっています。
つまり現在の米国のテクノロジー・ブームは、過剰投資の様相を呈しており、今回の半導体関税はそれを崖っぷちから突き落とすことになりかねないのです。
もちろんAIブームにも良いことはあります。それは今まで戦略コンサルのマッキンゼー、大手法律事務所のカークランド&エリス、投資銀行のゴールドマンサックスというような敷居の高い助言提供者たちが行ってきたのとさして変わらないアドバイスが、ChatGPT先生にお伺いをたてるだけで瞬時に得られてしまうということです。しかもこれは米国のユーザーだけでなく世界の個人に開放されているわけです。そこで起こることは途方もない**「知恵のフラット化」**です。
実際、私が指導しているウクライナのピラティス・スタジオでは「スタジオ・ヨギーが倒産した!」というニュースが出た翌朝、緊急経営会議を招集し、フィトネス・スタジオの飽和状態に関する市場リサーチの確認、最近の倒産事例の洗い出し、価格戦略への影響、差別化戦略の確認、今後の出店戦略の見直しなどをAIを使いながら行いました。
