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ブラックバンク

2025年7月5日 18:29

ブラックバンク(BRAC BANK)はバングラデシュの大手銀行のひとつです。

同社の名前のBRACとはバングラデシュ農村向上委員会の頭文字を取ったもので、プァズレ・ハッサン・アベッド氏が創設したNGO(非政府組織)で、無担保少額融資(いわゆるマイクロファイナンス)などの手法を通じて主に農村の女性のエンパワーメントに貢献してきました。
 
ブラックバンクはマイクロファイナンスとは関係なく、営利目的の普通商業銀行です。2001年に創業されました。主に中小企業(SME)向けの融資を行っています。言い直せば、マイクロファイナンスを利用することで貧困から抜け出した人々が「次」に小規模な会社を経営することを融資面で支援することがブラックバンクの設立目的です。
 
バングラデシュには政府系銀行やイスラム・ファイナンス系の銀行がたくさんありますが、その中でもブラックバンクは純粋な民間企業で、ごく普通の商業銀行業務を、厳格なガバナンスで励行している優良銀行として知られています。
 
2025年3月末で〆た過去12ヶ月のEPSは7.67タカ(但し株式配当前の発行済み株式数に依拠)で、現在の株価は53.8タカです。株価収益率(PER)は7倍です。お隣のインドの大手銀行がPER20倍を超える水準で買われていることを考えると割安です。

(出典;トレーディングビュー)

去年の「7月革命」の際、ハシナ前首相と癒着していた一部銀行は特定の政治家、有力者へ不正融資を通じて様々な便宜をはかっていたことが明るみに出て、一般の預金者はそれらの金融機関を避け、クリーンなブラックバンクへ預金を預け替えしました。その関係で2025年3月期の預金成長率は前年同期比+37.46%となっています。
 
一方貸付のほうは前年同期比+18.92%で成長しています。
 
安全な銀行を求めて預金者のお金がブラックバンクに殺到した事、足元のバングラデシュの景気は去年の「7月革命」の後遺症で少し成長が鈍化、融資の需要は旺盛ではなかった事などから余資を政府債で運用しました。
 
預金対貸付比率は去年12月の70.75%から2025年3月期は66.5%に下がっています。
 
営業利益は前年同期比+28.4%でした。
 
預金が同行に押しかけている状況を見て、長期でそれらの預金をロックインする目的で定期預金の勧誘を行った関係で預金金利コストは1.54%上昇の5.8%となりました。これは利益より安定を追求する堅実な経営です。その関係で純金利マージンは−0.86%の2.4%となっています。

総資産利益率(ROA)は1.4%、株主資本利益率(ROE)は19.9%、コスト・インカム比率は54.9%です。

ブラックバンク株にはADRはありません。バングラデシュ現地の証券会社に口座を開設する必要があります。

僕の場合、証券調査に強いBRAC EPL証券を利用しています。