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キンドリル

2025年6月25日 22:29

キンドリル(KD)はIBMのメインフレームのサービス部門が2021年11月にスピンオフされたものです。

同社の位置づけは「メインフレームのAWS」です。同社はそのビジネスをzCloudと呼んでいます。
 
なおメインフレームのハードウェアの生産販売は引き続きIBMが行っており、IBMのクラウドソフトウェア、コンサルティング、AIプラットフォームもキンドリルとは無関係です。
 
キンドリルはIBMからメインフレームを購入し、それをメインフレーム・アズ・ア・サービスとして提供しています。
 
メインフレームのハードウェアは買い替えが必要ですし、そのたび毎に大きな設備投資を必要とします。これと対照的にメインフレーム・アズ・ア・サービスでは毎月のサービス使用フィーを払うだけで良いので、顧客企業のバランスシートへの圧迫は少ないです。また更新時の大きな負担もありません。
 
航空会社の座席予約システムや銀行の基幹システムは50年近く前に主にCOBOLで書かれたワークロードであり文書に残されてないレガシー・コードも沢山あります。それがメインフレーム上に構築されており常にアップタイム(99.999%)を維持しないといけないし、根本からやり直す場合は莫大なコストがかかる上、オペレーション上のリスクも大きいです。また毎晩バッチ処理によって莫大なデータを更新するサイクルもユニークで、なおかつ顧客企業の日常業務にがっちりと組み込まれています。

そこで、そのような作業を全部メインフレーム・アズ・ア・サービスとして外部化してしまえば顧客企業の頭痛のタネが解消されるというわけです。
 
キンドリルの顧客はずっとキンドリルのメインフレーム・アズ・ア・サービスを使い続けないといけないので、景気変動リスクは小さいですし長期契約は安定したキャッシュフローの見通しが立てやすいです。

売上成長率はゼロに近いですが、クラウド統合、セキュリティ、自動化などの付加価値サービスを上乗せして売ってゆくことで若干の成長は出せますし、経営の効率化をどんどん進めることで利益は売上高よりずっと高い成長率を出すことが出来ます。

(出典:マーケットサージ)