TINA→TAMA
2025年5月5日 13:00
TAMAという造語が米国の機関投資家の間で話題になっています。
TAMAとはThere are many alternatives.の略で「幾らでも代替投資先は存在する!」という意味です。
去年まではTINA、すなわち**There is no alternative.ということが言われてきました。これは「米国株以外にお金の持っていき処が無い!」**という意味です。米国への一極集中を表す造語でした。この状態は、終了しました。
世界の投資可能株式市場を指数化したACWIという指数に占める米国の割合は去年の暮れに65%近くまで上昇しました。ところがトランプ関税が打ち出されて以降、米国株が世界に劣後しはじめたので、いまではその比率は63.74%へ下がっています。

(出典:ブラックロック)
なまじ世界の投資資金が米国に集中し過ぎたおかげで、(米国以外に投資できる国は無い!)という切迫感は極限に達していました。
ところが関税は米国だけにインフレをもたらし、経済成長を鈍化させ、その結果としてドル安を招くため、世界の投資家は米国株安とドル安でダブルパンチを食らったのです。
関税をめぐる協議はいまも続いており7月2日頃までに結果が出揃うと予想されます。今日は映画製作・撮影を米国に戻すため、「海外で撮られた映画には100%の関税をかける!」ということをトランプが言い出してハリウッドは大騒ぎになっています。
つまり不確実性はもう過ぎ去ったのではなく、いまは小休止に過ぎないのです。
米国だけに世界の投資資金が集中する現象が長く続いた関係で、世界の株式市場をぐるっと見回すとこれを書いている5月4日の時点でも未だ米国株だけ突出して割高です。その一方で世界の株式市場は過去の平均に比べて割安になっている国がごろごろしています。この**「割安な国がゴロゴロしている」ということが、すなわちTAMA、つまり「他にどんだけでも有利な投資先はある!」という気付きにつながっている**のです。
私の場合、ドイツ、インド、バングラデシュ、メキシコ、チリ、コロンビアをはじめとする国々に投資しており、いまそれらの株式市場は好調です。
私はかれこれ40年投資をやっていますが、いまほどわかりやすいマーケットは滅多にないと思います。