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投資で身を立てるには

2025年5月2日 20:32

およそ投資に興味を持った人で(将来は投資で身を立てることが出来れば素晴らしいな)と考えない人は居ないと思います。満員電車に揺られて毎日出社し、嫌な上司におべんちゃらを使う…そういうことを一切せずに、自宅のパソコンでマーケットに向き合うだけで生計を立てることが出来るライフスタイルは魅力です。

そういう境地への達し方はひとつではないと思います。私の場合、自分自身のケースしか知りません。そこで自分のアプローチを紹介します。
 
私の場合、勉強が出来なかったので、なるべく余計な労力を使わず、丸暗記できる**「法則性」ないし「成功の方程式」を、どんどん頭に叩き込み、(いまの場面ではどの「法則性」が一番当てはまるか?)ということだけを考えます。
 
マーケットというのは価格形成に影響を与える
変数が極めて多く**、それが常に複雑に働き合って、千鳥足の酔っぱらいみたいにフラフラしながら、結局はその時々で最も重要な「法則性」が示す方向へ向かう傾向があります。
 
それらの数々の「法則性」や「成功の方程式」の類は東洋経済新報社から出した「Market Hack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」という本で紹介しました。しかしこれは2013年に出した古い本だし、そこに収録できなかったノウハウもたくさんあります。
 
その本を書いた時は(これからは長期に渡って米国株がダントツに世界をアウトパフォームする時代が来るぞ)と感じていたので敢えて世界に関する記述はバッサリ割愛し、米国のことばかり書きました。
 
しかしこれからは米国が世界に劣後する時代が長く続くと思うので、その本には今我々が援用すべき最も重要な「法則性」は書かれてないのです。
 
それはつまりフロンティアマーケットに投資するにはどうすればいい? というノウハウにほかなりません。
 
トランプ関税は経済的「オウンゴール」政策であり、自分で自分を傷つけます。米国のインフレは長期化し、利下げは先送りされ、ドル安基調となり、日本人である我々の目線からは指数の下落と為替のドル安でダブルでヤラレになるシナリオが既に現実化しています。
 
そういうことに気がついた投資家はグローバルサウスへ一部の資金を逃がし始めています。
 
フロンティアマーケットという言葉は1992年に世銀のIFCが用い始めた表現です。そこには140近い国々があり、それらの多くはどの株価指数にも含まれていません。
 
購買力平価ベースで世界のGDPの2割を超える生産をフロンティアマーケットが稼ぎ出しています。別の統計ではZ世代の50%がインドと中国を除外したフロンティアマーケットや新興国に住んでいます。(インドと中国を合計すると世界のZ世代の約35%がこれらの2国に住んでいます。)
 
さて、フロンティアマーケットの法則性その1として先進国の株式市場との相関性(コリレーション)が極めて低いです。だから先進国のマーケットが不調な時でもそれが新興国へ悪影響を与える度合いは低いです。
 
次にフロンティアマーケットの法則性その2として**フロンティアマーケットの株式市場のリターンはその国の経済成長、とりわけ名目GDPと高い相関性を示しています。**ここで重要なのは「名目」、つまりインフレを加味した後の数字ということです。
 
フロンティアマーケットの企業は、名目の数字を使用して決算を報告するわけだから投資家が気にするべきは名目の企業収益、そして名目のGDP成長率なのです。
 
もちろんインフレが高いとき(=そのときは名目のGDPも伸びやすい)は、その国の為替が下落するリスクが大きいです。でも常にそうなるとは限らないです。
 
言い直せば高インフレ下では為替の下落に気を配りつつ、高い名目GDP成長を出している国を買えば良いということです。まとめれば;
 
✘ インフレ修正後GDP成長率
○    為替修正後GDP成長率
 
GDPに加えて重要な点検項目は;
 
1.   経常収支が縮小中か? (=貿易収支が黒字ならそうなりやすい)
2.   政府負債が小さいか?
3.   インフレ抑制に成功しているか?
4.   海外からの直接投資(FDI)が流入しているか?

 
などになります。FDIの動向に関してはUNCTADのホームページを見ればつぶさにモニターできます。
 
**「投資で身を立てる」生き方は、十人並みに投資で結果を出す戦略とは違います。**人並みで良いのなら株価指数だけ買っておけば他人に劣後しない結果を得られるでしょう。しかしインデックス投資だけをしていたのでは「投資で身を立てる」ことは可能になりません。生業にはなりえないということです。
 
そうしたいなら、応分の努力が必要です。