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グローバルサウスの投資機会

2025年4月21日 02:56

グローバルサウスとはインド、バングラデシュ、サウジアラビア、ナイジェリア、メキシコ、アルゼンチン、ガーナ、ブラジルなどに代表される「南の国々」を指します。もともと冷戦時代は米国、欧州などの第一世界、ソ連、中国など社会主義・共産主義国の第二世界、そしてそれ以外の国々を第三世界と呼んできました。しかし第三世界という言い方は低開発国を蔑んだようなニュアンスを伴うため、いまではグローバルサウスという上品な言い方が好まれているわけです。なお一部のシンクタンクは中国もグローバルサウスに含めていますが、中国自身は自分たちをグローバルサウスという風には捉えておらず、むしろグローバルサウスを支援する側と捉えています。

(出典;ウィキペディア、グレーが第三世界=グローバルサウス)

トランプが関税を発表して以来、米国と貿易することがとても難しくなったと考える国が多く、「米国スルー」という発想が、だんだん支持されるようになってきました。言い換えれば「米国がそんなに無理難題をふっかけるのなら…米国抜きでやろうぜ!」というわけです。
 
それを
「南南貿易(South-South Trade)」という言葉で表現するストラテジストも増えています。つまり新興国に勃興しているミドルクラス(中流)の購買力に注目し、新興国同士でトレードするということです。ちなみに現在、グローバルサウスのミドルクラス
はブルッキングス研究所(=ここの統計は中国を含んでいます)によれば15億人であり、それが2030年には30億人へ増える予想です。これは西側諸国の総人口の2倍に相当します。なおミドルクラスとはAbility to live the good lifeすなわち十人並みの良い暮らしが出来る階層を指し、国によって購買力が違うため、単純に世界統一のドル所得などの尺度で足切りすることはされていません。
 
我々が子供の頃は学校の社会科で**「南北問題」ということを教わりました。つまり富める北の先進国に対し、南は貧困にあえぎ、南北の格差はどんどん広がる(ダイバージェンス)という問題意識です。
 
しかし近年は南がものすごいスピードで北にキャッチアップ(コンバージェンス)を起こしています。つまり
成長を買うなら、南を買ったほうが断然良いのです。
 
それが証拠にIMFのデータベースで1992年から2024年の32年間のGDP成長率を調べると;
 
日本 0.07%
 
カザフスタン 15.53%
ベトナム 11.98%
ウズベキスタン 10.61%
カンボジア 9.7%
インド 8.47%
バングラデシュ 7.62%
アラブ首長国連邦 7.62%
 
などとなっており、グローバルサウスは北に勝っています。
 
トランプ関税で米国はインフレの長期化が見込まれ、それは連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ出来ないことを意味します。さらに貿易の低迷はドル安要因であり、外国人投資家目線では
米国の投資妙味は大幅に減退していると言わざるを得ません。
 
機関投資家はグローバルサウスを極端にアンダーウエイトしています。いま
少しの投資資金が米国から流出しグローバルサウスに流入するだけでグローバルサウスの株式市場はたいへんな活況になることが予想されます。
 
とりわけ
消費市場としての「南」は、これまで注目されてこなかったのですが、既にかなり実力をつけています。いまはここが最も旬な投資対象です。具体的には銀行株通信会社が提供しているスマホを通じたペイメント・サービスなどがとりわけタイムリーです。
 
まとめると、米国の関税導入は国際商取引の秩序の再構築の絶好の機会であり、
「南の、南による、南のための経済システム」**構築に向けていま関係国が動き出しています。とりわけ消費市場としての「南」は、新しいコンセプトであり、次の相場のテーマと言えます。

皆さんもグローバルサウス、略して「グロサウ」に注目してみてください。