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南アフリカの金鉱株

2025年4月20日 04:12

南アフリカの三大金鉱株はいずれもニューヨーク証券取引所に米国預託証券(ADR)が上場されておりカンタンに取引できます。最近の金価格の高騰でオペレーティング・レバレッジが高いそれらの銘柄に注目が集まっています。

南アで金が本格的に生産されはじめたのは1886年です。ヨハネスブルグ郊外のウィットウォーターズランドで金が発見され、それから数年でヨハネスブルグの町は大発展しました。
 
ウィットウォーターズランド盆地は地球上で最大規模の金鉱脈があります。世界で掘り出された過去の金塊の4割がここで生産されました。
 
ウィットウォーターズランド鉱床は古代堆積岩盆地で礫石の中にナゲットとして金が含有されています。
 
鉱脈は地下4,000メートルの深い位置に存在しており、密度が高い、層状で均質という特徴があります。しかし採掘はとても過酷な労働環境の中で行われざるを得ません。
 
1887年に創業されたコンソリデーテッド・ゴールドフィールズはセシル・ローズによって始められました。その後、英国のハンソンから敵対的買収に遭い、その資産はバラバラに切り売りされました。その一部はゴールドフィールズ(GFI)、そしてアングロ・アメリカンに売却され、会社としてのコンソリデーテッド・ゴールドフィールズはもう消滅しています。
 
アングロ・アメリカンはアーネスト・オッペンハイマーにより1917年に創立されました。
 
コンソリデーテッド・ゴールドフィールズとアングロ・アメリカンは南アの鉱山会社の双璧であり、宿敵同士でもありました。
 
現在存在するゴールドフィールズはコンソリデーテッド・ゴールドフィールズの南ア子会社という位置づけでしたが、先に述べたM&Aの結果、親会社が資産売却し、それを昔の子会社が引き取るというカタチで資産を継承しました。

(出典:マーケットサージ)

片やライバルのアングロ・アメリカンは後にダイヤモンドのデビアースなどを買収し、総合鉱山会社となりますが、こちらも数々の困難を経て資産売却を行い、アングロ・アメリカンの南アでの子会社、アングロゴールドが産金事業を主に継承しています。
 
その後アングロゴールドはガーナの由緒正しい金山であるアシャンティと合併、現在は**アングロゴールド・アシャンティ(AU)**になっています。なおアシャンティとはガーナ中西部のアカン系民族が17世紀に打ち立てた王国であり、強力で気位の高い王国として知られていましたが、いまはガーナの一部になっています。

(出典:マーケットサージ)

さて、南ア三大金山で最後の会社は**ハーモニー・ゴールド・マイニング(HMY)**で、上述の二つの企業よりずっと遅れて、1950年の創業です。

ハーモニーは主に南ア国内の老朽化した鉱山や非中核資産を次々に安値で買収するという「バリュー投資家」的なアプローチで業容拡大してきました。「含み価値」を増やすことを主眼とした経営で、ちょっと目には非効率で高コストな資産ばかりを抱え込んでいるように見えるのですが、今のように金価格が高騰している局面では採掘コストが高いことはさして問題にならないため、俄然、注目が集まっています。

(出典:マーケットサージ)

ゴールドフィールズの採掘コスト(AISC)は$1,410、アングロゴールド・アシャンティは$1,598、ハーモニーは$1,667と言われています。現在の金価格は$3,300なので、各社とも楽々利益が出せます。
 
一方、確認埋蔵量はゴールドフィールズが44.3Moz、ハーモニーが40.3Moz、アングロゴールド・アシャンティが31.2Mozです。