ドル安と企業業績
2025年4月19日 19:13
ドル指数は年初来−8.5%となっています。
ドルやユーロ、円などの主要通貨に対して安くなっています。中国人民元はドルに緩く連動しているために余り変わっていません。ベトナム・ドン、バングラデシュ・タカなどは僅かに強含んでいます。米国と貿易の量が多いメキシコとカナダはそれぞれ−5.4%、−3.7%ドル安となっています。
これらのことは企業業績にどのような意味を持つのでしょうか?
それは企業が提供する財やサービスがどの通貨建てで取引されているかにもよります。
たとえば航空機の場合、ドル建ての契約となっているので、ドル安になってもボーイングは為替差損をこうむりません。しかしライバルのエアバスの場合、コストの多くがユーロで発生するため、ミスマッチが生じ利益が圧迫されます。
フォルクスワーゲンは米国、中国での売上が多いですが、コストの少なからぬ部分はユーロで発生します。こちらも利益が圧迫されます。
トタールエナジー、LVMH、シーメンス、SAPも同様に利益の圧迫を受けます。
反対にドル安でメリットをこうむる企業としてはアマゾンが挙げられます。同社の場合、コストの多くはドルで発生していますが、売上高は日本円をはじめとするローカル・カレンシーで立ちます。
アップルの場合、売上高の6割は海外です。欧州、日本、中国などが主な市場です。アップルはドル安で恩恵をこうむります。
マイクロソフト、アルファベットも同様にドル安の恩恵をこうむります。
クアルコム、テキサス・インスツルメンツは海外売上比率がとても高いのですが、契約はドル建てであるため、為替はほとんど関係ありません。
まとめるとドル安は輸出企業にとってプラスなのですが、ドルが基軸通貨である関係で、海外であっても売上高がドル建てで立つ企業も多く、それが日本株で為替を考える時との主な違いになります。