グローバル・マクロ型戦略が輝く時が来た
2025年3月22日 00:06
グローバル・マクロ型戦略とは世界の経済・政治の大局を読んで、大きな相場の波を捉えようとするスタイルを指します。
ジョージ・ソロスはグローバル・マクロを**「ゲームのルールが変わる瞬間を捉え、それを激しく突くやり方だ」と説明しています。
彼は1973年にクォンタム・ファンドを設立し、国家レベルでのマクロ経済動向、政策、通貨制度の矛盾などに着目し、大きなポジションを取るスタイルを確立しました。
1992年に英国が欧州為替相場メカニズム(ERM)にとどまるため金利を維持していたけれど、実体経済と齟齬が生じ、結局、ERMを脱退、ポンドが急落する事件がありました。そのときソロスはポンドをショートし「イングランド銀行を破産させた男」と言われました。
彼はマーケットは常に合理的に動くとは限らず、人間心理や期待で乱高下する、とりわけ投資家の期待が新しい現実を形作ってしまい、その新しい現実が今度は逆に投資家の期待に働きかける…という再帰性理論を展開しました。そのような市場参加者の心の動きが認識の歪みを生み、それが崩れる瞬間を激しく突くというわけです。
トランプ政権は米国内の製造業を復活させるべく、積極的に関税を課し、ドル安に導く政策を打ち出しました。
それは世界の貿易の枠組みを一気に変えることを企んでいることに他なりません。
まさしく「ゲームのルール自体が激変している」わけだからグローバル・マクロ型スタイルにとってかきいれどき**です。
米国の高PER株が売られ、逆に低PERで知られてきた欧州株、新興国株、とりわけバリュー株・景気敏感株が買われています。
スコット・ベッセント財務長官はソロス・ファンド出身なので、この手の市場の荒れには慣れています。つまり免疫があるわけです。だから少々のマーケットの乱高下でひるむとは考えにくいです。
そのことはいま我々が経験しているような乗り心地の悪さは、しばらく続く可能性があることを示唆しています。
いま相場は「それまでの相場の定石が崩れる瞬間を捉えたものが勝つ」様相を呈しているわけですから、こういう局面では**「結論だけ教えて下さい! 積立は米国株の一択でオッケーですよね?」というような短絡的な発想、固定観念が最も危ない**という風にも言えます。