なぜ米国株は急落した?
2025年3月4日 06:07
3月3日ナスダック総合指数は−2.64%の急落を演じました。
これにより先週金曜日の陽線を全部呑み込む悪いチャート・パターンが至現しました。
ナスダック総合指数は200日移動平均線(=18,367)を下に切りました。
その理由としてトランプ大統領が3月4日からメキシコとカナダに対し25%の関税をかけると発表したことがあります。とりわけ中国に対してもこれまでの10%上乗せに代わり20%の関税上乗せを3月4日から実施すると発表したことが市場参加者の失望を買いました。
一方アトランタFRBは第1四半期のGDPナウの数字をこれまでの−1.5%から−2.8%に下方修正しました。

(出典:アトランタ連銀)
急転直下米国のGDPが大幅なマイナスになったことは市場参加者にショックを与えています。
GDPナウはGDPのサブコンポーネントと月次データを結びつけ、ファクターモデルならびにベイジアン・ベクトル自己回帰アプローチを使って割り出したリアルタイム・モデルです。
米国のGDP成長率が急にマイナスになった理由は関税の導入前に輸入の駆け込み需要が発生したためです。
GDPは国内総生産ですから輸入はGDPの算出に際しては「引き算」されます。したがって輸入額が急増するとGDPは急減するのです。
これらは統計上のことであり実際の街角景気がそれほど暗転していると決めつけることは出来ないです。
それを断ったうえで最近はイーロン・マスクの政府効率化省(DOGE)による人員削減の発表など陰鬱なニュースが相次いでいるので、それが米国の消費者のセンチメントをしめっぽいものにしている面があることは否めません。
米国株が出直るためには先ずインベスターズ・ビジネス・デイリー(IBD)が「調整入り(Market in Correction)を宣言する必要があります。先週金曜日の時点ではこの宣言は出ていませんでした。今日の引け後にそれが出るか注目したいです。
次に同じくIBDのプットコール・レシオが1.1を超えることが必要です。先週の金曜日の時点では遠く及びませんでした。