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米国イールドカーブがベア・スティープニングしていることについて

2025年1月12日 19:06

米国のイールドカーブがベア・スティープニングしています。特に10年債、20年債あたりの最近の金利上昇が目立ちます。

債券にはオーバーナイト金利から始まって1年、3年、10年、20年という風に償還までの期間(=それをデュレーションといいます)がいろいろあります。
 
それらの異なる金利を短期債から長期債までずらっと並べてグラフ化したものがイールドカーブです。
 
短期金利と長期金利の差が拡大すると、それはスティープニング、逆に縮小するとフラットニングと表現します。
 
いまは長期金利が凄いペースで上昇しているのでスティープニングが起きています。これが債券価格の急落(=つまりベア相場)によって引き起こされていることから、いま起きている現象はベア・スティープニングなのです。
 
ベア・スティープニングが起こる原因として普通、景気が強くなる、インフレが強まる、国債発行増で需給関係が悪化する、などが考えうるシナリオです。
 
いまはトランプが大統領に就任し、関税を引き上げる前に「駆け込み消費」が活発化しています。つまり景気はごく短期的には強くなりそうだということ。
 
またトランプ減税で米国の財政赤字は一層深刻化し、場合によっては今年の夏頃に格付け機関ムーディーズが米国長期ソブリン格付けからAaaを剥奪するリスクが懸念されています。ちなみにスタンダード&プアーズは2011年8月にAAA→AA+、フィッチは2023年8月にAAA→AA+と格下げ済です。
 
一歩下がって現在の米国のイールドカーブを長期的・巨視的に眺めれば、下のチャートのようにいまは「白い部分」、すなわち短期金利が「めくれあがった」状況です。過去にこのような状況になったのは1990年、2000年、2007年など、不況の前が多かったです。