予算延長臨時法案成立で米国は土壇場で連邦政府機能停止を回避 次のバトルは3月
2024年12月21日 15:11
12月21日(土)午前零時のデッドラインを直前に米国の予算延長臨時法案が成立しました。これで米国政府機能のシャットダウンは回避されましたが、この法案は連邦債務上限そのものを撤廃するものではなく、当座の三ヶ月だけやりくりすることに関する合意に過ぎません。
金曜日、米国の公務員は「ひょっとすると今週末あなたは一時帰休されるかも知れません」という告知を受けました。その場合、警察、航空管制官、空港のセキュリティなどで働く公務員は仕事は通常通り出社する必要があるけれど、無給で働かないといけないことを意味します。
そのような事態は多くの公務員を敵に回すので下院、上院の議員たちはなんとかそれを回避しようと背水の陣で根回しを行いました。
その結果「連邦債務上限そのものをやめてしまえ!」というトランプの主張は退けられ、結局それ抜きで可決されました。
もともと予算延長臨時法案は火曜日に合意されていたのですが、イーロン・マスクが「これはひどい法案だ」とツイートしたのがキッカケで合意が崩れた経緯があります。その後、下院は「プランB」を投票にかけましたがそれは賛成不足でしりぞけられ、結局トランプの意向を無視した簡素化された「プランC」が今回成立したというわけです。
したがってこれは目覚まし時計のスヌーズ・ボタンを押したに過ぎず、予算策定の責任はバイデン政権からトランプ政権へ継承されたことを意味します。
トランプは2017年に成立した「トランプ減税」の恒久化に取り組むと見られていますが、それは現在の米国の財政赤字をさらに悪化させます。それはとりも直さず連邦債務上限の引き上げ、ないしはそもそも連邦債務上限そのものを止めてしまうことに先ず合意することが必要になるわけです。
言い直せば来年から始まるトランプ政権がいきなり直面するのは財政論議であり、これが相場を考えるうえで最も大事な材料だということです。