歴史は繰り返さないが、韻を踏む
2024年12月12日 07:02
歴史は繰り返さないが、韻を踏む(History Does Not Repeat Itself, But It Rhymes)はアメリカの作家、マーク・トゥエイン が語ったとされる有名な言葉です。
米国の投資家はこの格言を好んで引用します。
この言葉は、歴史の類似性や繰り返しを示しつつも、つぎに起こることは過去のケースとは微妙に違う側面があることを示唆しています。
株式市場における「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」の例として、以下の例を上げることが出来ます。
1. ITバブル(2000年)と仮想通貨バブル(2017年)
- ITバブル(2000年)
1990年代後半、インターネット関連企業への過剰な期待と投資が重なり、株価が急騰。しかし、多くの企業が収益化できずバブルが崩壊。 - 仮想通貨バブル(2017年)
仮想通貨(特にビットコイン)への期待が急速に高まり、価格が高騰。その後、急激な下落を経験。
共通点(韻)
- どちらも「新しい技術」への過剰な期待が市場を牽引。
- 技術の可能性が大きくても、短期的には過剰評価されていた。
- バブル崩壊後もその技術(インターネット、ブロックチェーン)は社会に根付いて進化を続けている。
2. 1929年の大恐慌と2008年のリーマンショック
- 1929年の大恐慌
株式市場の過剰な信用取引と投機が崩壊につながり、深刻な経済不況が発生。 - 2008年のリーマンショック
サブプライムローン問題が引き金となり、金融システム全体が崩壊寸前に。
共通点(韻)
- 過剰なレバレッジ(信用取引やローン)によるリスクの蓄積。
- 市場の過熱後に信用収縮(信用危機)が引き金となる。
- 経済政策(例えば中央銀行の介入)である程度の回復が図られた。
3. 1970年代のスタグフレーションと2020年代初頭のインフレ
- 1970年代のスタグフレーション
原油価格の急騰(オイルショック)によりインフレと経済停滞が同時に発生。 - 2021年以降のインフレ懸念
新型コロナウイルスの影響で供給網が混乱し、原材料価格が上昇。さらに財政・金融刺激策により需要が拡大。
共通点(韻)
- 供給側のショック(原油や物流問題)がインフレを引き起こす。
- 政府や中央銀行の政策がインフレの抑制に苦慮する。
- 株式市場で特定のセクター(エネルギーや素材株など)が恩恵を受ける一方で他のセクターが打撃を受ける。
ポイント
それぞれの背景や詳細は異なるものの、これらの例から、繰り返される市場心理、技術革新への期待、信用危機、政策の影響などが似たようなパターンを形成していることがわかります。このような「韻」を踏む現象を理解すれば、投資家は過去の教訓を活かし、自分の行動を決めることができます。