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投資戦略

2024年12月1日 16:12

投資戦略をアップデートします。

ドナルド・トランプが1月に大統領に就任すると先ずやることはメキシコ、カナダからの輸入品に25%の関税をかけること、加えて現在すでに関税をかけている中国製品に対する関税を10%上乗せすることです。そのすべてが実現するかもしれないし、しないかもしれません。
 
中国製品に関しては徐々に関税を引き上げ、最終的には60%にもってゆくと言われています。
 
また、現在、中国からの製品の7割近くはデ・ミニミス条項(小口輸入品に対する関税の省略)により無税で素通りしていますが、このループホールも閉ざされる方針が打ち出されています。
 
これらの関税強化で、連邦政府は向こう10年間で2.8兆ドルから4.5兆ドルの増収を期待しています。
 
なお関税とは米国民が支払う増税に他なりません。したがってツケは中国企業に回るのではなく、米国民に回ることを忘れないでください。
 
一方、支出の方では2017年に成立した減税雇用(TCJA)法案は5年間の時限法案であり、2025年末で終了する予定でした。しかしこれは前回トランプが大統領だったときに成し遂げた偉業なわけですから、トランプが大統領に返り咲けば、真っ先に恒久化を狙うと思われます。幸い、上院、下院ともに共和党が過半数を占めている関係で、この法案が恒久化される確率は高いと見られています。それに法人税率を15%にする、レストランのウエイターやウエイトレスへのチップやソーシャル・セキュリティ(=年金)収入への課税を止めるというトランプの選挙戦での公約が実施されれば、向こう10年間で9兆ドルの国庫収入喪失となります。
 
なお、2017年に成立した減税雇用法は裕福層ほど減税額が大きいように設計されており庶民は余り恩恵をこうむりませんでした。
 
具体的には夫婦ジョイントで納税している場合、親が死んだ時、子どもに
無税で相続させることができる金額は40.77億円
です。それを超える部分については政府が40%の連邦遺産税を取ります。遺産は、まず遺産管理者や遺言執行人が財産総額を計算し、40.77億円を超える部分に関しては遺言のみで財産を分配する場合、裁判所によるプロベート(検認)手続きの後、普通1年後くらいに40%の連邦遺産税が引かれた後、子どもたちに入るわけです。
 
よくアメリカ人の銀行口座でRevocable trust(撤回可能信託)という名称の個人当座預金口座をみかけるのは、このプロベートを回避し、遺産分配のタイミングの遅れを防ぐための措置です。だから裕福層は大体、そのような口座を持っています。
 
以上をまとめると上記の今回の措置はこれまで以上に低所得者層へのしわ寄せが大きくなる(=なぜなら中国製品は誰でも買うから)格差助長型の税改正だと言えます。
 
関税と減税を差し引きすると4.5兆ドルから6.2兆ドル赤字が増える計算になります。
 
また関税はインフレ誘発要因です。もし提案されている関税が全部実行されると一世帯当り45万円の支出増となります。
 
このインフレ圧力を軽減するため、トランプはシェールの増産を提唱しています。しかしシェール企業は原油、天然ガス価格が低迷すると増産を自発的に止めてしまうので、目論見通りエネルギー価格を低くすることが出来るとは考えにくいです。言い直せば政府は強制的に増産させることは出来ません。
 
2024年末のS&P500指数のターゲットは6000 とします。**2025年末のS&P500のターゲットは6420を予想します。**つまり来年の米国株には弱気ではないけれど上昇幅(+7%程度)は平年以下であり、それほど魅力でも無いのです。
 
2024年末のフェデラルファンズ・レートは4.25%を予想します。2025年末は3.00%を予想します。
 
2024年末の失業率は4.2%を予想します。2025年末は4.7%を予想します。
 
2024年末の10年債利回りは4.3%を予想します。2025年末は3.6%を予想します。
 
2024年末のドル円は152円を予想します。2025年末は147円を予想します。
 
2024年末の消費者物価指数は2.4%を予想します。2025年末は2.0%を予想します。
 
2024年末のGDPは+2.1%を予想します。2025年末は+1.8%を予想します。
 
<注目銘柄>
なし