基数効果、収益漸減の法則、大数の法則
2024年11月30日 23:17
投資を行う上で知っておくべき3つの用語を説明します。
**基数効果(Base Effect)**とは会社やある国のスケールが大きくなるにつれ、同じ絶対的な成長量が、相対的な成長率としては小さく見える現象を指します。たとえばある国のGDPが1兆ドルのとき、10%の成長は1000億ドルの増加を意味します。ところが15兆ドルでは10%の成長をひねり出すために1.5兆ドルの増加が必要になるのです。このようにスケールが大きくなればなるほど同じ成長率を維持しつづけることが「無理ゲー化」することが基数効果です。
**収益漸減の法則(The Law of Diminishing Returns)とは同じ単位の資本や労働力を投入してもそれによって得られるリターンが次第に減少することを指します。中国経済を例に取れば最初は農村から都市への人口流入やそれに応えるためのインフラ整備は飛躍的にGDPを伸ばす効果を発揮したけれど発展が達成された後は追加的に資本や労働力を投入したところでそこから得られる限界的リターンは僅かなものになります。つまり投資効率が悪くなるわけです。
以上の2つは、大企業や大国になればなるほどトレンドの維持が困難になる理屈を説明しています。
さて、これらとは別に大数の法則(The Law of Large Numbers)**という確率論の概念が存在します。これは試行回数を増やすことでランダムな事象の平均値が理論上の期待値に近づくという原理です。たとえばコインを何回も投げると表が出る確率は50%に近づくことを指します。
我々は投資を進めるうえで「業界のNo.1企業を買う!」ことを心がけるわけですが、永遠にそのアプローチだけに固執すると基数効果ならびに収益漸減の法則が働いて昨日まで成功していたやり方が、ある日通用しなくなるリスクもゼロではないことをわきまえる必要があります。