ハイテク大手決算とエヌビディアについて
2024年11月3日 18:40
先週までにマイクロソフト、メタ、アルファベット、アップル、アマゾンといったハイテク大手の決算が出揃いました。
ひとことで言えば決算は総じて良かったです。
しかし各社のAI投資が高水準となっていることから(それが将来の収益を圧迫するのでは?)という懸念を投資家は抱いており、この箇所に関して投資家は詮索しました。
ちなみにマイクロソフト、アルファベット、アマゾン、メタの4社の設備投資額は2年前の11月にチャットGPTが無料化され、それを機にAIブームが席巻する直前、すなわち2022年第4四半期の380億ドルから2024年第3四半期には600億ドルへと+58%増えました。今年から来年にかけてもAI投資は増えるとは思われるものの増加ペースは+58%より低くなります。
それはGPUをデザインしているエヌビディアの売上高成長率も自ずと鈍化を余儀なくされることを意味し、(減速幅はどうなる?)ということが目下の市場参加者の最大の関心事なのです。
これを占うためにはハイテク大手各社のクラウド事業売上高がいまどういう状況になっている? ということが重要です。
マイクロソフトのアジュール売上高は今期+33%を記録した後、再び+31%に鈍化するというガイダンスでした。また来期売上高はコンセンサス予想699億ドルに対し新ガイダンス681〜691億ドルと未達でした。設備投資額が第1四半期に比べ増えることに投資家は難色を示しました。
メタは広告インプレッション+7%、平均広告単価+11%とAIをうまく使っています。会社側は2025年は設備投資の償却コストが増えるとコメントしました。
アルファベットのグーグル・クラウド売上高は前年同期比+35%でした。前期は+29%でした。今期の設備投資額は前期と同じ130億ドルでした。来期も130億ドルにとどまるというガイダンスでした。つまり3期連続130億ドル付近で横ばいになるわけです。2025年の設備投資額は増加が予想されるものの増加幅は今年の+62%より小さくなります。
アップルの場合、クラウド事業はとても小さいです。AIデータセンター向け投資も微々たるものです。12月期の売上高成長率は2〜5%前後というガイダンスでした。今期実績は+6%でした、コンセンサス予想は+7%を見込んでいたので少しがっかりさせられるガイダンスでした。一方、サービス売上高はに期連続で予想を下回りました。
アマゾンのAWS売上高は+19%でした、これは前期と同じです。これまでAWSは着実に成長率がUPしていたので今回の足踏みはやや落胆させられるものでした。
以上を踏まえるとハイテク大手は決算発表後の自社の株価の動きにピリピリしており、株価が下がるようならAI投資を絞り込むことも考えていると思います。その場合、エヌビディアの売上高成長率予想が下がってくることが予想されます。
言い直せばエヌビディアの将来の業績は青空天井ではなくハイテク大手の「手のひら返し」に冷や冷やしながら薄氷を踏む展開だということです。