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ユナイテッド・ヘルスケアの「水増し請求」をSTATが暴露

2024年10月17日 04:05

ヘルスケア専門誌STATがユナイテッド・ヘルスケア(ティッカーシンボル:UNH)のメディケア・アドバンテージ・プログラムが制度悪用しているとする記事を書きました。

場合によってはウエルズファーゴの「架空銀行口座開設スキャンダル」に似た問題に発展する可能性があります。
 
メディケアとは65歳以上の老人に対する米国政府の医療保険制度を指します。かつてメディケアは政府によって運営されていたのですが、現在はメディケア・アドバンテージと呼ばれる処方薬ならびに視力、聴力、歯科などの追加サービス部分を民間企業にアウトソースすることが行われています。
 
このメディケア・アドバンテージで最大のプレーヤーのひとつがユナイテッド・ヘルスケアです。同社が「いま面倒を見ている老人はこれだけ居て、彼らや彼女たちはこのような疾病を抱えています」と政府に報告すれば、政府はそのリスクスコアに応じて民間企業にフィーを払うわけです。
 
糖尿病、癌、鬱などの症状があればリスクスコアがジャンプします。リスクスコアが0.1ポイント上昇するに応じて政府からの払い戻しは$1000増える計算なのだそうです。
 
問題はユナイテッド・ヘルスケアがメンバーの健康状態を米国政府に報告する際、実際よりも重篤な疾病を抱えているという風にペーパー上で訪問診断報告書をお医者さんに書かせることでたくさんのお金を政府からふんだくることが出来る点です。
 
ユナイテッド・ヘルスケアはこれを悪用し、メンバーの健康状態に関しわざと悲観的な報告を訪問医に書かせることで「目標達成!」という感じでインセンティブの支払いをしてきました。
 
米国の開業医の10%はユナイテッド・ヘルスケアのシステムに属しており、会社側からそのような誇張した診断報告書の提出を強要され良心の呵責に耐えきれずユナイテッド・ヘルスケアのシステムを離れる医師も出ています。
 
このような問題はユナイテッド・ヘルスケアだけに見られるのではなく、他の健康保険会社も同様の虚偽の申請をしていると言われています。
 
もちろんユナイテッド・ヘルスケアには彼らの言い分があると思います。しかしこのような問題が報告されている以上、同社の「収益の質(Quality of Earnings)」はウォール街から過大評価されているリスクがあると思います。