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株価純資産倍率の使い方と注意点

2024年9月29日 04:00

株価純資産倍率(PBR: Price Book-Value Ratio)は、企業の株価がその純資産(株主資本)に対してどれだけの倍率で取引されているかを示す指標です。

<計算の仕方>
 
時価総額÷純資産=PBR
 
です。
 
PBRが1倍を超えている場合、株価は企業の純資産価値よりも高く評価されていることを示し、1倍を下回る場合は純資産よりも低く評価されていることを示します。
 
一般的には、PBRが高いほど市場がその企業の成長性や収益性を高く評価しているとされ、低い場合は市場から低評価と見なされることが多いです。
 
ただし純資産の中身が毀損している場合や、純資産が嵩上げされている場合、PBRの信頼性は低下します。
 
具体的な問題点とその考慮点を以下に説明します。
 
<純資産の毀損>
 
純資産が毀損している場合、たとえば、不良資産(減損処理が必要な資産や回収不可能な債権など)が多く含まれていると、実際の資産価値は帳簿価額を大きく下回る可能性があります。この場合、PBRが高くても、実際の資産価値はそれほど高くないため、過大評価されているリスクがあります。
 
対策:
純資産の質を評価: バランスシートの内容を詳細に確認し、特に減損リスクのある資産や回収リスクのある債権の割合をチェックする。
 
時価評価: 時価評価された純資産があるかどうかを確認する。時価評価が行われていない場合、含み損のリスクを考慮する必要があります。
 
<純資産の嵩上げ>
純資産が嵩上げされているケースもあり、これは主に会計処理によるもので、不適切な評価や過剰な再評価、資産の水増しが原因です。これにより、実際よりも高い純資産価値が表示され、PBRが低く見える可能性がありますが、実態は異なります。
 
対策:会計方針の確認=企業の会計方針や一時的な会計処理(再評価や特定の利益計上)の影響を調べる。
監査報告のチェック: 監査法人の指摘事項や、特定の資産に関するリスク評価を確認する。
 
非中核資産の除外: 実業と関係のない資産(不動産や投資証券など)を除外した実質的な純資産を評価する。