財務モデルについて
2024年4月27日 05:00
財務モデルとは、企業の過去の財務データと将来の見通しを反映させ、収益や費用、キャッシュフロー、資産・負債などの財務数値を予測するためのツールです。
証券分析において、財務モデルは以下のような目的で活用されます。
企業価値評価
将来の収益や キャッシュフロー を予測し、適切な割引率を用いて現在価値を算出することで、企業の理論株価を算出できます。事業計画の検証
経営陣の事業計画の実現可能性を、財務モデルに基づいて検証できます。売上高や費用の前提条件を変更してシミュレーションを行うことが可能です。投資判断の材料
モデルによる将来予測を踏まえ、適正な企業価値と比較して、投資対象としての魅力度を判断できます。リスク分析
想定よりも業績が悪化した場合のシナリオ分析や、債務返済能力の検証などが可能です。
事業計画の検証を行う際に、アナリストが財務モデル作成で主に注意を払う前提条件は以下のようなものがあげられます。
- 売上高予測
- 製品/サービスの需要動向や市場シェアの見通し
- 価格戦略と価格改定の影響
- 新製品/サービスの投入による売上への寄与度
- 売上原価予測
- 原材料価格の動向
- 生産能力と稼働率の見通し
- 人件費や外注費用の動向
- 販売費及び一般管理費予測
- 人件費の増減要因(増員、賃上げ等)
- 広告宣伝費、研究開発費の方針
- 設備投資計画による減価償却費の変動
- 運転資本(働く資本)の見積もり
- 売上債権・棚卸資産の回転率
- 仕入債務の支払いサイト
- 設備投資計画
- 新規工場や店舗の建設計画
- 設備更新投資の方針
- 資金調達計画
- 借入金の返済計画
- 自己資本比率の管理方針
アナリストは、経営陣の事業計画の前提を徹底的に検証し、必要に応じて修正を加えて財務モデルを構築します。前提条件の実現可能性が事業計画の精度を左右するためです。