AIでアニマル・スピリットが戻ってきた
2024年2月3日 19:40
昨日、好決算のメタ・プラットフォームズ(ティッカーシンボル:META)が+20.32%の上昇を演じました。一日の時価総額増加の切り口では+1970億ドル、歴代の記録を塗り替えました。米国の投資家にアニマル・スピリットが戻ってきています。
いまから29年前、ネットスケープがIPOし、ドットコム・ブームが始まりました。今回のAIブームは2022年11月30日にChatGPTが無料公開されたことが直接の引き金です。
どちらも消費者や投資家のイマジネーションを大いに刺激するという点で似ています。あるテーマが大相場になるためには「知識の空白」というものが必要です。なぜなら人間は自分の知らないもの、新しい出会いというものに惹かれる習性があるからです。たとえば自分の学校に転校生が来ると(あの子はどんな子だろう?)と思うのに似ています。そして想像力をたくましくして、ああでもない、こうでもないと勝手な妄想が始まる……テーマ投資もそれと大差ないです。
概念が難解でキャッチアップしないといけない理解や知識が多ければ多いほど投資家は熱を上げ、相場は長続きします。
そういう意味ではインターネット・ブームも極めて複雑なテーマであり、学ばなければいけない事柄が多かったです。一例としてATM(非同期転送モード)とか光波長多重通信(DWDM)など、知らないアクロニムがぽんぽん飛び出し、毎日が新しいことの勉強だったのです。
底が浅い技術テーマの場合、ちょっと勉強すれば理解ってしまいます。その瞬間に魔法がとけてしまうというわけです。いまAIは多くの人にとって未だ上手く理解できてない、使いこなせていない新技術であり、その意味において奥は深いです。
相場がそのようなテーマないしはストーリーを夢中になって追いかけ始める時(=それは今にほかならないわけですが)、投資家が(払っても良いな)と感じるバリュエーションはするすると上昇します。つまり株価収益率(PER)が拡大するということです。そのような現象を投資用語では「マルチプルエクスパンション」と言います。マルチプルエクスパンションが起き始めた相場では早く降りすぎると大相場を取り逃がします。
