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EBITDAとは?

2021年10月19日 07:00

EBITDAはEarnings before interest, taxes, depreciation and amortizationの略で利払い、税金、償却前利益という風に訳されます。この略号をどう読むか? は個人により色々意見がありますが、殆どのウォール街関係者は「イービットダー」と発音しています。

EBITDAは企業の「稼ぐ力」を測るひとつの尺度です。

純利益ではなくEBITDAを見る事で「稼ぐ力」を測るひとつの動機は、M&Aの結果利払い負担が多くなってしまっている…などの特殊事情のためにその企業ほんらいの「稼ぐ力」が見えにくくなっていることを回避することにあります。

敢えて単純化した表現を使えば「企業の裸の稼ぐ力」を推し量る尺度なわけです。

EBITDAを求めるには:

純利益+金利コスト+税金+償却

で求めることが出来ます。

このうち:

純利益
金利コスト
税金

は損益計算書の中から拾い上げることができます。つぎに:

減価
償却

はキャッシュフロー計算書に記載されています。

投資家の中にはEBITDAを「その企業のコアの稼ぐ力を最もよく表現している」と評価する人たちも居て、特損などの一時要因を除去した同じもの同士の比較(Apples-to-apples comparison)を可能にする情報であるとして重宝している人も多いです。

またEBITDAはその企業の営業キャッシュフローを測るおおまかな目安としても使えます。

ただEBITDAは営業キャッシュフローの代用品には成り得ません。もっと精密な言い方をすれば営業キャッシュフローのほうがその企業のキャッシュを生む力を正しく反映した指標だということです。

営業キャッシュフローを計算するとき純利益に減価償却額を足し算し、さらに運転資本(working capital=売掛金、買掛金、在庫など)の増減を足し算します。

メーカーや小売業では売掛金、買掛金、在庫の変動状況が経営の健全性を検証する上で特にカギを握るため、その増減をきちんと捕捉している営業キャッシュフローを見た方が企業の真の姿を正しく捉えることができるわけです。

なおEBITDAはある企業がどのくらい負債を背負込むことができるか? を試算する際にも使われます。それはEV/EBITDAと呼ばれる概念で、企業のエンタープライズ・バリュー(EV)をEBITDAで割算することで求めます。普通、10倍以内が好ましいです。

エンタープライズ・バリューは株式時価総額+債券や負債の総額で計算されます。つまりある企業にぶらさがっている株式投資家、債券投資家……それらの権利者のすべての総和です。

EVの中に占める株式時価総額と負債総額の割合は、企業の属する業種や、その企業の経営内容の健全度などによって変動します。一概には言えませんけどEVの中に占める負債総額の割合が大きくなっている企業は、債券投資家の発言力が株式の投資家の発言力より強くなっている状態だと考える事が出来、株式投資家の権利行使がやりにくくなっている状態なので注意する必要があります。