ロビンフッドが新規株式公開に向けてS-1を提出
2021年7月2日 04:12
ロビンフッド(ティッカーシンボル:HOOD)が新規株式公開に向けて米国証券取引委員会(SEC)に対しS-1を提出しました。同社は先日、初心者にストックオプションなどのハイリスクな投資対象を勧誘したという事で7000万ドルの罰金を金融取引業規制機構(FINRA)に支払ったばかりです。
それにより、ひとつのケジメがついたということで今回、正式にS-1を申請する運びになりました。
今の時点では発行株数、価格などは空欄になっています。
主幹事はゴールドマンサックスとJPモルガンです。
同社の顧客口座数は1800万口座、月次アクティブユーザー数は1770万人、預かり資産は810億ドルです。
同社は「株式投資を民主化する」ということをモットーに創業されたネット証券でデスクトップパソコンではなくスマホ・アプリをネイティブにサービスを構築しました。
ユーザーは18~44歳のZ世代+ミレニアル世代が多いです。この世代に株式取引を勧めるためにはアプリによる取引でなくてはいけません。
同社の顧客の過半数がいままで株式取引をやったことがない初心者で、8割が友達などの紹介で口座を開設しています。つまり伝統的な証券会社とはかなり顧客獲得経路が違うのです。
ピュー・リサーチ・センターの調査によると米国民の60%が401(k)やIRA以外の株式取引口座を持っていません。
若者は既存金融機関に対する不信感が強く、むしろフィンテック企業に口座を開設したいと考えています。
米国の個人投資家の総資産は50兆ドルと言われています。
同社は株式取引では委託手数料を徴収しません。その代りペイメント・フォー・オーダーフローと呼ばれる、マーケットメーカーからのキックバックで収入を得ています。
同社のアプリでは米国株、ETF(上場型投信)、ADR(米国預託証券)が取引できるほか、7種類の仮想通貨も扱っています。
同社はいわゆるフラクショナル・トレーディングとよばれる、1株以下の取引ロットの注文も受け付けています。
たとえばアマゾンは現在3430ドル付近で取引されているわけですが、それだと日本円に換算して38.3万円もします。すると1株買うのもタイヘンです。初心者の投資家が「1万円分だけアマゾンを買いたい」と思うのなら、0.026株買えばいいわけで、そのような取引をロビンフッドでは可能にしています。
同社は積立プログラムも提案しているほかIPOアクセスというサービスを通じてIPOへの応募も可能にしています。
2020年12月31日で〆た会計年度の売上高は9.59億ドル、前年比+245%でした。純利益は700万ドルでした。前年は-1.07億ドルでした。修正EBITDAは1.55億ドルでした。前年は-7400万ドルでした。
2021年3月31日で〆た四半期の売上高は前年同期比+309%の5.22億ドルでした。利益は-14億ドルでした。これは転換社債の費用15億ドルを含んでいます。修正EBITDAは1.15億ドル、前年同期は-4700万ドルでした。
同社のベンチャー投資家はDSTグローバル、インデックス・ベンチャーズ、ニュー・エンタープライズ・アソシエーツ、リビット・キャピタルです。