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スプリンクラーがニューヨーク証券取引所に新規株式公開 AIを駆使したカスタマー・エクスペリエンス管理プラットフォーム

2021年6月16日 06:21

スプリンクラー(ティッカーシンボル:CXM)はカスタマー・エクスペリエンス・マネージメント(CXM)プラットフォームをクラウドを通じて提供している企業です。

セールスフォース(ティッカーシンボル:CRM)のようなCRMシステムとどこか違うの? と言えば、CXMはインスタグラム、レディット、ツイッターのようなソーシャル・メディアにおける雑然とした(unstructured)データを取り扱える点です。それを可能にするためにはAIを利用してそれらの雑多なデータを分析する必要があります。スプリンクラーはパワフルなAIを持っています。

スプリンクラーの本社はニューヨークにあります。CEOはラジ・トーマスで、シスコシステムズのジョン・チェンバースの愛弟子です。

スプリンクラーはまず大企業に対して営業攻勢をかけました。その理由は同社の大上段に構えたCXMプラットフォームで一番恩恵をこうむるのは世界のトップブランドだからです。

実際、世界のトップ10ブランドのうち9がすでに同社の顧客です。フォーチュン100の50%が顧客となっています。年間売上100万ドル以上の大口顧客数は69です。具体的な顧客名としてはマイクロソフト、サムスン、シスコ、オラクル、パナソニック、ウエルズファーゴ、バークレイズ、チューリッヒ保険、ネスレ、P&G、モンデリーズ、ハイアット、BPなどを挙げることが出来ます。

近年、GDPRなどインターネットを通じて消費者のデータを集め、利用することに対する規制が厳格化しているわけですが、そのような新規制を順守する体制を構築しようとするとツギハギだらけの監視体制では手に負えません。スプリンクラーが提供しているような統一プラットフォームでSNSをはじめとする全てのチャンネルに同一のルールを当てはめ、監視・管理する必要があるのです。

同社のグローバル・システム・インテグレーター・パートナーはアクセンチュアとデロイトです。広告代理店では電通その他がパートナーとなっています。

2021年度第1四半期で〆た過去12ヵ月のスプリンクラーの売上高は3.41億ドルでした。
2022年度第2四半期で〆た過去12ヵ月の売上高は4.50億ドルでした。つまり去年にくらべて+19%成長だったわけです。これはSaaS企業としてはやや物足りないと思います。

売上高の88%がサブスクリプション、残り12%がサービスです。現在の総顧客数は1000社以上です。過去数年を遡ると、全てのカスタマー・コーホートの売上高が拡大しています。ネット・ダラー・エクスパンション率は114%です。

ノンGAAPグロスマージンは71%、サブスクリプション・マージンは79%、FY2021のノンGAAP営業マージンは4%でした。

普通、エンタープライズ顧客は年初に1年分の支払いを一括でする関係でキャッシュフローの見通しは立てやすいです。

長期の経営目標としてはサブスクリプション・グロスマージン80~85%、グロスマージン75~80%、営業マージン20%、フリー・キャッシュフローマージン25%を見込んでいます。

IPO予定日は6月23日で1900万株を18~20ドルでマーケティング中です。幹事はモルガンスタンレー、JPモルガン、シティ、バークレイズ、ウエルズファーゴです。