HTTPクッキーのオワコン化で注目される次のデジタル広告標準
2021年5月12日 03:02
HTTPクッキーがいよいよ廃止される運びになっています。
1990年代よりずっと使われ続けてきたHTTPクッキーはブラウジングを便利にし、広告の表示やショッピングカートの管理をカンタンにしてきました。
しかしユーザーの断りを得ず、ユーザーのネット上での活動をトラッキングすることはプライバシー保護の観点から批判も多かったです。欧州で始まったネット・プライバシー保護の立法がアメリカにも及ぶにあたり、そろそろ次へ移行すべきでは? という必要性を業界関係者の誰もが感じています。
デジタル広告業界はUIDという新しい標準へと舵を切っています。
UIDとはユニファイドIDの略で、エンクリプション(暗号化)されたアイデンティティーです。
そこではユーザーが新しくウェブサイトを訪問するとメールアドレスから**オプトイン(自主的加入)**が催促されます。
UIDはオープンソースであり、利用規約が明示されています。その関係でGDPR、CCPA、アップルなどの基準にも適合します。
企業のチーフ・マーケティング・オフィサーたちはUIDを強く支持しています。
音頭を取っているトレードデスクの他、クリテオ、ライブランプ、ニールセン、ワシントンポストなどがUIDに賛同しています。
クッキーがUIDに取って代わられることでインターネットは以前よりプライバシーの面で遥かに良くなると期待されています。
さらにUIDに加えてDEPと呼ばれるサービスを重ねる事も可能です。
DEPはダブル・エンクリプション・フォー・パブリッシャーズの略で、UIDの上に更にパブリッシャーがエンクリプションのレイヤーを重ね**「誰がそれをアンロックできる?」ということを指定することで消費者のプライバシーが二重に保護される**仕組みです。
グーグルはプライバシー・サンドボックスという独自のツールを提供しており、これはHIDとぶつかり合います。
どちらが主導権を握るかは現時点ではわかりません。
形勢がハッキリするまでの過渡期においてはネット広告に携わる業者は、顧客の混乱、広告表示精度の低下によるROIの悪化など、様々な不確実性に晒される可能性があります。