何を買っても儲からないと感じる相場でやるべきこと
2021年5月3日 15:57
今年の相場の難易度は高いです。
相場の難易度は株式のバリュエーションを駆動する①市中金利と②企業業績という二つの要因がどういう状況にあるか? で殆ど決まってしまいます。
それらがいま**「曲がり角」**に差し掛かっているのが、相場の難易度がUPしている理由です。
去年、新型コロナ禍で世界の経済がメチャメチャになったとき「今は誰でも儲かる簡単な相場だ!」と言いました。その理由は、なりふりかなわぬ各国中央銀行の金融緩和が行われていたからです。
「悪いニュースは(更なる金融緩和を誘発するので)良いニュースだ!」式の考え方が投資家に芽生えました。普通、こういう局面では何を買っても面白いように儲かるのです。なぜなら……悪いニュースですら買い材料になるわけですから。
金利が思い切り低いということはお金の借り手である銀行はタダ同然の安いコストで借金の返済期日が近く到来する債務の借り換えを行うことができることを意味します。しっかり経営されてない企業でも倒産しにくくなります。実際、中小企業の雇用を守るための緊急法案、PPPは、まさしくそのようなみさかいない救済を狙った政策でした。
いわば自転車に乗る稽古をする際、倒れないように補助輪をつけてもらっている格好です。
さて、今日に話を進めると新型コロナワクチンの接種の進捗で経済再開が進んでいます。景気は明らかに上向いています。

そこで「そろそろ補助輪を外したほうがいいんじゃないか?」という議論が出ています。補助輪を外す第一歩は現在行われている債券買い入れプログラムを縮小することになります。具体的にはFRBは毎月米国財務省証券を800億ドル、住宅抵当証券を400億ドルのペースで買い入れています。毎月の買い入れ金額を、すこし減額することをテーパーリングと言います。

**子供が「補助輪を外すよ」と言われれば緊張するのとまったく同じ理由で、金融政策面での支援が外され始める瞬間というのは投資家にとってピリピリする局面なのです。**だから今の相場は難しい。
緩和政策を手仕舞いする瞬間というのは、「金融相場」が「業績相場」へと移行することを意味します。
つまりこれから先は主に好景気による企業業績の伸長を手掛かりとして株を買うべき局面に来たということです。
幸い、足元の米国の企業業績は良い感じで戻ってきています。

しかしこれからは補助輪無しで走るわけだから、本当に業績をちゃんと出せる企業を選ばなければ転倒します。
この点でロビンフッド銘柄、SPAC(特別買収目的会社)、グリーン関連銘柄、宇宙関連株、レジャーなど経済再開関連のテーマ株は心もとないです。
つまりテーマや投資ストーリーに寄り掛かった投資態度を改め、本当に稼いでいる会社を探す努力を始めるべき時が来たのです。
これは労力がかかります。
投資で成功する道は長く険しく、時に下り坂になることもあり、平坦ではありません。
でも特別なスキルを習得せずともそこそこの投資成果を出すことは不可能ではありません。
それはバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカーシンボル:VTI)を買えばいいのです。これこそ、何を買っても儲からないと感じる相場で真っ先にあなたがやるべきことです。
もし「それじゃ味気なさすぎる!」というのであればバンガード米国高配当株式ETF(ティッカーシンボル:VYM)にも分散することで分散投資の気分を味わうことが出来るでしょう。
もし「どうしても個別株に投資したい!」というのであればアルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)、アップル(ティッカーシンボル:AAPL)、アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)、マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)の中から数銘柄分散し、同時に買い建てることをお勧めします。
ここまでが、初心者が手軽に始める事の出来る株式投資であり、それ以上のことを試みようとするのなら、それがどんなストラテジーであれリスキーな投資になります。そして……それが途方もない努力が必要となりはじめる瞬間です。