投資で成功する道⑦ 経済がわかる、マーケットがわかるとは何を指す?
2021年3月31日 16:34
投資で成功する道は長く険しく時に下り坂になることもあり、とかく平坦ではありません。でも特別なスキルを習得せずともそこそこの投資成果を出すことは不可能ではありません。それはバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカーシンボル:VTI)を買えばいいのです。
もし「それじゃ味気なさすぎる!」というのであればバンガード米国高配当株式ETF(ティッカーシンボル:VYM)にも分散することで分散投資の気分を味わうことが出来るでしょう。
もし「どうしても個別株に投資したい!」というのであればアルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)、アップル(ティッカーシンボル:AAPL)、アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)、マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)の中から数銘柄分散し、同時に買い建てることをお勧めします。
ここまでが、初心者が手軽に始める事の出来る株式投資であり、それ以上のことを試みようとするのなら、それがどんなストラテジーであれリスキーな投資になります。
76、75、74……皆さんはこの数字を見て、何の話かわかりますか?
これは順番に東京大学理科三類、京都大学医学部、東京医科歯科大学医学部に入学するのに必要な偏差値だと言われています。
我々一般人にはピンと来ない数字かもしれないけれど、受験生にとっては74と71では大違い! わずか1ポイントの差をめぐってしのぎを削っているのです。
私はよく**「どの本を買って経済を勉強すれば、経済のことがわかるようになります?」**という質問を受けます。
もし皆さんの期待していることが投資に役立つような経済の理解の仕方を達成したいのであればサミュエルソンやテイラーなどの定評のある経済学者が書いた本を読んだところで、余り投資には役立ちません。
なぜならそれらのテキストは一般的なことを問題にしているのであって、喩えて言えば「大学とはどんなところか?」とか「大学では何を教える?」について書かれてあり**「どうすれば東京大学理科一類に潜り込める?」という実践的な方法論については書いてない**からです。
別の例を示せば、プロ野球で3割打者といえば一流です。プロでも0.297とか0.301と言うような数値を巡って、しのぎを削っているのです。
ウォール街では「きりの良い数字には、気を付けろ!」ということが言われます。なぜなら100%、1億などのきりの良い数字は殆どデッチ上げか、自分では一度も達成した事の無いひとが妄想で口にしているからです。
米国のGDP成長率を例にとると、今年は6.5%成長すると予想されています。
**過去40年間の平均値は2.5%**であり、今年の予想より高いGDPを記録した年は1回(1984年)しかありません。

つまり6.5とか2.5とかの数値こそ、我々が問題にしなければいけない数字なのであって、それは10、100、1000というような数字ではないのです。
ここで「問題にしなければいけない」というのは英語ではat issueといいます。つまり「何を巡ってバトルが繰り広げられているか?」です。
**「経済がわかる」……あるいはだんだんわかってきたように感じるのは「なにがいま争点(at issue)になっているか?」を自分もわかることを指します。**いいかえれば文脈がわかるということです。
もちろんその争点や文脈は議論している対象によって変わって来ます。たとえば米国の中央銀行である連邦準備制度理事会が物価を巡って議論するときは2.0%という数字にどう近づけてゆくか? ということの議論に必ずなります。
「なぜ2%なのですか? 1%では、どうしていけないのですか?」
その質問は「東京大学理科一類の合格線の偏差値が、なぜ76でないといけないの?」と言うのと同じくらいナンセンスな質問なのです。
それにたいする答えは「それは……そういうものなんです。嫌なら、投資の勉強なんてやめてしまいなさい!」ということにならざるを得ません。
経済がわかり、マーケットがわかるには、at issueになっていることを理解し、あなたもその数字を巡って議論に参加し、シナリオや投資戦略を組み立てて下さい。