ユーロナブ 独立系では世界最大級のタンカー会社 足下の業績は悪いが中長期での見通しは明るい
2021年3月14日 19:17
ユーロナブ(ティッカーシンボル:EURN)は独立系としては世界最大級のタンカー会社です。
同社は45隻のVLCCと25隻のスエズマックスを所有しています。VLCCの平均船齢は7.4年、スエズマックスは11.1年です。加えて同社は2隻のFSO、2隻のULCCを所有しています。
同社のタンカーの8割はスポット契約で運行しています。
VLCCのレートは季節性が強く1990年から2019年までの第1四半期の傭船料は平均41000ドル、第2四半期は34000ドル、第3四半期は32000ドル、第4四半期は46000ドルでした。つまり夏場は弱く冬場は強いです。
2020年第4四半期のVLCCのスポット・レートは極端に低迷した状態で、20500ドルでした。前年同期は61700ドルでした。
スポット・レートが弱かった理由は新型コロナの影響で引き続き原油の消費が低水準だったことに加えてOPECが減産を継続したこと、VLCCが余っている事などによります。
最近の鉄鋼スクラップ料金の高騰で古いタンカーを解体処分することが有利になっており今後廃船が増えると見られています。
新型コロナで世界の原油消費量は2020年4月に8058万バレルまで落ち込みましたが2021年2月には9589万バレルまで回復しています。

原油消費のうち42%は自動車向けガソリン、11%はジェット燃料、工業・化学向けが19%などとなっています。経済再開が待たれる状況です。
世界の原油の在庫は新型コロナ直後一時需要の40日分を超えましたが現在は28日分まで下がって来ています。
VLCCの建造の注文は過去20年で最低の水準です。
これらのことから考えて、中長期ではタンカー・レートは改善すると予想されます。
なお足下の業績は悪く、第4四半期の売上高は1.38億ドル、前年同期は3.55億ドルでした。純利益は-5867万ドル、前年同期は1.54億ドルでした。
同社のバランスシートは強固で倒産の心配はありません。