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ビットコインがダブルスペンディング疑惑で急落

2021年1月22日 02:58

今日、ビットコインがダブルスペンディング疑惑で急落しました。

ダブルスペンディングとは二重払いを指します。ビットコインのブロックチェーン技術ではダブルスペンディングは出来ないことになっており、それがビットコインの価値を裏付ける拠り所となっています。

したがって一人のユーザーがおなじビットコインで二つの取引を行う、ないしは一つの取引を行った後でそのビットコインの所有権を取引相手に委譲しないというようなことが起きると、ビットコインは無価値になってしまう恐れがあるのです。

今日、起きた事は二つのブロック、つまり取引が行われたという検証が、たまたま同じトランザクション、なおかつ同じアドレスで起こったけれど、そのうちの一つのブロックは最終的に除外されたということです。

その顛末が漏れ伝わるとグーグル検索で「ビットコインのダブルスペンディング」が急上昇しました。

実はこのような一つのブロックの除外は二週間に一度くらいの頻度で起こることであり、それ自体はコンセンサス・アルゴリズムの否定にはつながらないという意見もあります。

ビットコインのブロックチェーンには、世界のどこからでも、だれでもアクセスすることが可能です。これは金融機関が顧客データをがっちり守って、外部者に見せないのとは対極の立場と言えます。

ビットコインで取引があるたびに、その取引は暗号学的にチェックされます。そこではビットコインの送り手が、ちゃんとそのビットコインの正当なオーナーであるかどうかがチェックされるのです。そして取引は、それが純正だと認められると、後でまとめて「封印」されます。これがブロックチェーン(ウインナ・ソーセージのように数珠つなぎになった連鎖)の由来です。そのプロセスは数学に基づき、自動販売機の如く感情を持たず、主観の入り込む余地はありません。

また一度ブロックチェーンとして琥珀に閉じ込められた化石のように封印されてしまえば、その記録は消去できません(immutable)。このためひとつのビットコインで二回支払いをするとか、ひとつのビットコインが二人の所有者に同時に所有される(=ダブルスペンディングとは、つまりそういうこと)ことは、ありえないのです。

このような作業をすることを検証と言い、マイニング作業という風に形容されることもあります。検証作業は、誰でも出来ますが、競争が激しいので、どんどんパワフルなコンピュータを投入しなければいけなくなっています。検証のご褒美として、ビットコインが貰えるわけです。

今日の顛末は単なる市場参加者の勘違いだと思います。