ブリストル・マイヤーズ・スクイブについて
2020年12月21日 17:44
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(ティッカーシンボル:BMY)は1887年に創業された老舗の製薬会社です。
同社の本社はマンハッタンのイーストリバー沿い、ニューヨーク大学の大学病院のすぐそばにあります。
同社の主力薬は脳卒中を抑制する血液凝固阻止剤エリキュース(2019年の売上高79億ドル=米国のパテントは2026年で切れる)、悪性腫瘍向けヒト型抗PD-1抗体オプジーボ(2019年の売上高72億ドル=米国のパテントは2028年で切れる)、多発性骨髄腫向け免疫調整薬レブラミド(2019年の売上高13億ドル=既に米国ではパテント切れ、欧州では2022年にパテントが切れる)などです。
2019年1月にセルジーンを9500億ドルで買収したのは過去の製薬・バイオテックのM&Aでは最大規模でした。
2020年から2021年にかけての主要製薬会社の売上高成長率は下のチャートのようになっています。

なおPFEはファイザー、MRKはメルク、LLYはイーライ・リリー、BMYはブリストル・マイヤーズ・スクイブ、ABTはアボット・ラボラトリーズです。
2021年のEPSに基づいた株価収益率(PER)は下のチャートのようになっています。

ブリストル・マイヤーズ・スクイブは10月にカリフォルニア州ブリスベーンに本社を置くマイオカルディアを131億ドルの現金で買収すると発表しました。マイオカルディアは心血管疾患の分野で精密医療(Precision Medicine)を追求しています。精密医療とは、患者個人のレベルで、本人の遺伝子、家系の病歴、心臓のイメージ投影などの情報を参考に、最適な医療方法を分析選択し、それを施すアプローチを指します。
これまで精密医療は癌治療などの分野では進んでいましたが、アメリカ人が死亡する最大の死因である心血管疾患の分野では研究が遅れていました。マイオカルディアはとりわけ肥大性心筋症(HCM)の分野で新薬を開発中です。肥大性心筋症とは、高血圧や弁膜症などの心肥大を起こす明らかな原因が無いにもかかわらず、なぜか左室ないしは右室心筋が異常に肥大してしまう病気を指します。同社の非閉塞性肥大型心筋症治療薬マバカムテン(Mavacamten)は現在第2相臨床試験中です。